AJCCAカンファレンス2024の開催概要
2024年10月17日、シンガポールのサンテック コンベンション&エキシビションセンターで、ASEAN Japan Cybersecurity Community Alliance(AJCCA)が主催するカンファレンスが華やかに開催されました。このカンファレンスは、サイバーセキュリティの未来を切り開くための重要な議論の場となり、118名の参加者が集まりました。
サイバーセキュリティのコミュニティの役割
今年のカンファレンスは、「アジアにおけるサイバーレジリエンス向上に向けたサイバーセキュリティ・コミュニティの重要な役割」をテーマに掲げ、多様なセクターからの参加者が集まりました。開会の挨拶では、AJCCAの会長であるDr. Rudi Lumanto(ルディ・ルマント博士)が登壇し、協会が行ってきたサイバーセキュリティ強化活動について報告しました。彼は、地域内の連携の重要性を強調し、サイバー脅威に立ち向かう姿勢を示しました。
シンガポール政府のサポート
特別来賓として登壇したのは、シンガポールのデジタル開発・情報省のラハユ・マザム国務大臣です。彼は、シンガポールにおけるサイバーセキュリティ政策や、変化するデジタル環境に適応するための政府の努力を紹介しました。ラハユ氏は官民連携の重要性を再確認し、地域全体でのサイバー防衛の強化を呼びかけました。
新メンバーの加入
本カンファレンスでは、新たにラオスサイバーセキュリティコミュニティ(LCSC)がAJCCAの正式メンバーに加わったことが発表されました。これにより、メンバー国は10カ国に拡大し、ASEAN全域でのサイバーセキュリティの協力体制が強化されることが期待されています。
SEA-CCとの連携強化
また、AJCCAは東南アジアサイバーセキュリティコンソーシアム(SEA-CC)との覚書を締結しました。これにより、ASEAN地域全体のサイバーセキュリティを強化するための取り組みが進められることになり、地域のセキュリティ意識の向上が期待されます。
新たなパートナーシップ成立
インドネシアに拠点を置くIndonesia Cyber Awareness and Resilience Center(idCARE)との新たなパートナーシップも発表されました。この提携により、ASEAN全域でのサイバー脅威への対応力が強化される見込みです。idCAREのDr. Muhammad Salman(モハメド・サルマン博士)は、この協力の重要性について語り、オープンソースのセキュリティ監視ツール「Mata Elang」を提供することも発表しました。
ACRA受賞者の発表
さらに、カンファレンスでは初となる「サイバーセキュリティレジリエンス賞(ACRA)」の受賞者が発表され、2019年から2024年の間に顕著な貢献を果たした19名が表彰されました。この賞は、地域におけるサイバーセキュリティの発展に寄与した個人に贈られるもので、受賞者たちは各国での取り組みの先駆者として称賛されました。
結論
AJCCAカンファレンス2024は、サイバーセキュリティの強化に向けた重要な一歩となり、今後の地域の連携をさらに深める場となりました。このような取り組みを通じて、私たちはより安全で安心なデジタル社会の実現に向けて進んでいきます。