パーソルクロステクノロジー、MBDエンジニア教育サービスを開始
パーソルクロステクノロジー株式会社は、製造業界におけるエンジニアの不足問題に対処するため、モデルベース開発(Model-Based Development、略称:MBD)の教育サービスを2023年10月より展開することを発表しました。このサービスは、特に自動車、航空機、ロボットなどの分野で求められるエネルギー効率の良い開発を可能にするものです。
背景
近年、製造業では開発工数の短縮とコスト削減が強く求められています。ハードウェアとソフトウェアが統合される中、製品やシステムはますます複雑化しています。このような競争が激化する市場環境において、従来の手工業的な設計や試作機による実験だけでは開発期間やコストを適正化し、安定した品質を保つことが難しくなっています。
こうした背景から、パーソルクロステクノロジーではすでにMBDを用いたサービスを提供しており、企業における製品開発プロセスの効率化を実現してきました。さらに、日本企業の国際競争力の向上に向けてMBD技術の普及活動にも力を入れています。
人材育成の課題
厚生労働省の調査によると、事業所の約80%が人材育成において何らかの課題を抱えていることがわかります。その中でも、58.5%が「指導可能な人材の不足」を指摘しており、また45.3%が「育成に割ける時間が少ない」と感じています。このような状況を受けて、パーソルクロステクノロジーは自社およびそのクライアントからの期待に応え、エンジニアをMBD専門の技術者として育成する取り組みに注力しています。
MBD教育サービスの内容
カリキュラム
MBDエンジニア教育サービスでは、MBDの基本から実際のツールであるMATLABやSimulinkに至るまで、体系的に学ぶことが可能です。教育内容は企業のニーズに合わせてカスタマイズできるため、初めてMBDに触れる社員やツールの使用経験が浅いエンジニアにも最適です。
実施方法
受講は法人向けで、10名以上の場合は分割開催も対応します。受講者の希望に合わせて、スケジュールやトレーニングの場所を柔軟に調整可能です。このように、教育プログラムは単なる知識の習得だけでなく、実践的な演習を通じて技術の習得を促進する狙いがあります。
MBDの利点
MBDを採用することで、開発プロセスにかかる工数を大幅に削減し、品質も向上します。シミュレーションによる検証が行えるため、試作機なしでも開発初期段階での不具合発見が可能となります。これにより、製造業を取り巻く様々な課題に立ち向かうことができるのです。
まとめ
パーソルクロステクノロジーのMBDエンジニア教育サービスは、製造業の技術者に向けた効果的な育成プログラムとして、業界の競争力を高める一助となることを目指しています。今後もMBD技術の普及に取り組み、人や組織の生産性向上を図っていく予定です。
関連情報やサービス詳細については、公式ウェブサイトをご覧ください。エンジニア向けの教育サービスやMBDサービスの特長についての情報も併せて公開しています。