NOK株式会社が威信をかけた受賞
NOK株式会社(以下、NOK)は、令和7年度関東地方発明表彰において「静岡県発明協会賞」と「発明奨励賞」を受賞しました。この受賞は、科学技術向上と地域産業振興に貢献した発明が評価されたものであり、特に注目されるものです。
受賞の内容
受賞の具体的な発明として、「静岡県発明協会賞」には船外機の冷却水を循環させるポンプの「インペラー」が選ばれました。このインペラーは、特殊な形状設計が施されており、従来品に比べて耐久性を大幅に向上させることに成功しています。具体的には、インペラーの羽根を回転方向に湾曲させ、その根元部分を非対称に設計することで、破損を防ぎ、滑らかな動作を実現しています。これにより、ポンプの長期的な性能が安定し、様々なポンプ装置に応用可能であるとされています。また、今回の受賞は2024年度の地方発明表彰「日本弁理士会会長賞」に続くものです。
「発明奨励賞」も受賞
さらに、NOKが受賞した「発明奨励賞」は、オートマチックトランスミッションや無段変速機で用いられる回転用シールリングの形状設計によるもので、この発明はオイル漏れを大幅に減少させる効果があります。特に、非対称(三日月)形状の設計によって、密着性が向上し、最大80%のオイル漏れを低減することに成功しています。メーカーとしては、高い密封性と耐久性を発揮し、油圧の安定性を確保することができるため、今後の市場でも注目される技術となるでしょう。
NOKの技術革新
NOKは、界面制御技術を中心に製品の基盤となる技術の研鑽に努めており、2024年度末時点で4,601件の特許を保有しています。この数は、同社の技術力を示す重要な指標であり、今後も独自の技術開発を継続していく姿勢を示しています。エッセンシャルコアマニュファクチャリングという理念のもと、社会に不可欠な製品を提供し、「安全」と「快適」を支えています。
地方発明表彰の意義
地方発明表彰は1921年に創設され、優れた発明や考案を行った技術者や研究開発者を顕彰する目的で行われています。日本全国は8つの地方に分けられ、それぞれの地方で科学技術の向上と地域産業の振興を図るための表彰制度となっています。この取り組みは、多くの優れた技術者に光を当て、さらなる技術革新の社会的な発展を促進しています。
NOKの未来への展望
NOKは今後も、社会に必要な技術を追求し続けることで、地域産業の発展と科学技術の向上に貢献し続けるとしています。NOKグループは、38,000人の社員を擁し、各産業分野に技術や製品を提供しており、ますますの技術革新と市場拡大が期待されています。これからもNOKの活動から目が離せません。