Z世代女子高生のデコ熱再燃が示す新たな自己表現
株式会社with tが運営する「女子高生ラボ」が行った意識調査によって、女子高生の間で再燃しているデコ文化の熱さが浮き彫りになりました。この調査は、全国各地の女子高生を対象に行われ、若年層における新しいトレンドや意識の変化を探るものです。
デコ文化の再興
調査から得られた結果によると、女子高生たちは受動的な「完成されたかわいさ」よりも、自分で選んで作ることができる「自分発の可愛さ」を重視していることがわかりました。また、デコ文化への関心がより一層高まっていることも確認されています。この傾向は、平成の子供向けトレンドとは異なり、自己表現の新しいスタイルとして位置づけられています。
1. 選択の自由:自分らしさの表現
調査では、デザインやカラーバリエーションの豊富さに対する意見が多数寄せられました。「自分の好みに合ったものを選べるのが嬉しい」という声が多く、全体の80%以上がこのように感じていることが分かりました。このことは、Z世代にとって選ぶ行為が単なる消費ではなく、「自分らしさ」を表現する重要な要素であることを示しています。
従来のような単一のデザインに縛られるのではなく、多様な選択肢が利用できることで、彼女たちの選択肢は広がります。この「選べる構成」が、「自分にぴったり!」という感覚を与え、購買意欲を高める重要な要因だと考えられます。
2. カスタマイズへのこだわり
周囲と少し違うアイテムを持つ理由として、多くの女子高生が「みんなと同じ物でも、自分らしくアレンジしたい」と考えていることが調査結果から明らかになりました。この考えは42%に達し、さらに「自分の色を足すことで愛着が湧く」という意見も45.8%を占めました。このように、デコ文化におけるカスタマイズは、自分らしさを表現するための重要な手段となっています。
3. SNSでの見せ方
分からない可愛さの要素として、「色やデザインが自分っぽいもの」が61.6%を占め、「SNSで流行しているもの」が31.2%でした。このことから、Z世代はSNSを通じて自己表現を行い、その内容は「どう作ったか」というストーリーを持つことが求められています。
4. 自己満足を重視
デコる理由として、61%が「自分が納得したいから」という目的であることが示されました。この結果は、2000年代初期に流行したデコ文化が、今や「自己満足」を重視するスタイルへと進化していることを示しています。
5. キティちゃんの人気背後にある多様性
調査では、キティちゃんの人気が高い理由として、「自分に合ったテイストのキティちゃんが見つかる」という意見が578%、続いて「最近のキティちゃんはバリエーションが豊富で選びやすい」という回答が40%を占めています。この反応は、デコ文化とは異なり、多様性が選ばれる要因となっています。
6. デコペンの定番
デコに使う道具として、「ポスカ」と「マッキー」が多くの女子高生に支持されています。ポスカはその色鮮やかさと豊富な色数、マッキーはその描線のシャープさで支持を受けており、自己表現の道具として欠かせない存在となっています。
最後に
今回の調査から明らかになったのは、Z世代の女子高生が商品を選ぶ際、完成度よりも自分好みにカスタマイズできる余白が重要であるという点です。かわいさは与えられるものではなく、彼女たち自身が手を加えることで生み出されるものであるということです。今後は、マーケティングや商品開発においても、このZ世代の特性を踏まえたアプローチが求められています。どんどん進化するZ世代のデコ文化に、今後も注目です。