介護と仕事の両立
2025-02-19 15:16:49

介護と仕事の両立:実態調査が明らかにする課題と解決策

介護と仕事の両立に関する調査結果



介護に関わる方々の多くが直面している「仕事と介護の両立」について、介護マーケティング研究所は2024年の調査を行い、その結果を公表しました。この調査は、介護ポストセブンの会員組織『介護のなかま』に登録されている方々を対象に、インターネットを通じて実施され、2596名の有効回答を得ることができました。調査の期間は11月15日から12月9日までの約3週間にわたりました。

離職の実態



調査結果によると、介護が主な原因で離職を考えたことがあると回答したのは42.69%。そして、実際に離職した経験のある人は20.24%に上ることがわかりました。多くの方が、介護と仕事の両立に悩んでいる現状が浮き彫りになっています。

また、離職しなかった理由として「仕事と両立できると考えたから」が最も多く、35.53%。一方で、離職することによる金銭的な心配や再就職の難しさから、離職を避けた人も多いことが示されています。

介護と仕事の両立の困難



「両立できている」と考える人は65.31%に対し、「できていない」と感じている人は34.69%。このデータは、介護と仕事の両立が簡単ではないことを示唆しています。特に「時間に自由がきかない・足りない」との回答が309件あり、次いで「心身疲労」が235件という結果が得られました。介護者のストレスや疲れは多くの人に共通する問題であり、これが両立を困難にしている要因の一つと考えられます。

働き方の変化



両立できていないと回答した人の中で「働く時間を短くした」との回答が最も多く、28.26%でした。しかし、時短勤務が必ずしも介護と仕事の両立に効果的ではないことも示されています。さらに、介護休暇を利用した人はわずか7.16%で、介護休業制度を利用した人も5.77%と少数派でした。これらの結果から、制度の周知不足や利用のしにくさが浮き彫りになっています。

介護と仕事の両立に向けて



この調査結果を通じて、介護者が直面している多くの悩みや困難が明らかになりました。仕事と介護の両立を図る中で、金銭的な不安や周囲の理解が不足していることが、より多くの人々が離職を選ぶ理由となっています。介護者がしっかりとサポートを受けられ、職場でも自分らしく過ごせる環境が整うことが、今後の課題といえるでしょう。

また、介護の現場での理解を深め、制度の利用促進に向けた取り組みも求められます。働きながら介護を行う家庭が抱える問題を、社会全体で解決する必要があります。

介護と仕事の両立は、地域や社会が協力して支えるべき重要なテーマです。今後も、介護に携わる方々のリアルな声を反映させた研究が求められます。介護マーケティング研究所では、さらなるデータ収集と分析を進め、介護者が抱える問題解決に向けた情報を提供していく所存です。


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