四天王寺大学の新たな挑戦
大阪府羽曳野市に位置する四天王寺大学が、女子中高生の理系進路選択を支援するための新しい組織「みらい科学教育推進室」を2024年10月10日に設立しました。この取り組みは、地域の中高生に向けて、科学技術への関心や理解を深めることを目的としています。
設立の背景
四天王寺大学は、国立研究開発法人科学技術振興機構(JST)の「次世代人材育成事業」の一環として、女子中高生の理系進路選択を支援するプログラムを提案していました。また、教育学部の佐藤美子教授がリーダーとなり、令和5年度までの2年間にわたるプロジェクトが承認されました。このプログラムでは、大阪府を対象に、少女たちの科学的能力を引き出す機会を設け、理系職業への理解を深めることを目指しています。
主な活動内容
「みらい科学教育推進室」では、以下のような多様な活動が計画されています。
- - 出前授業:地域の小・中・高等学校での実験やサイエンスフォーラムを通じて、科学の楽しさを体験てもらいます。
- - 実験講座の開催:大阪男女いきいき財団と協力し、女子中高生や保護者を対象とした実験講座を実施します。
- - プログラミング体験講座:中高生向けにプログラミングの基礎を教える講座を開講します。
- - データサイエンス入門講座:次世代の科学人才を育成するためのプログラムとして、データサイエンスの知識って体験を提供します。
- - サイエンス・キッズ広場:女子中高生が自ら実験を企画し、子供たちに科学を教え合う場を設ける予定です。
これらの活動を通じて、女子中高生が理系の進路選択を積極的に行えるようサポートします。
ジェンダーギャップ解消へ
特に、この組織は女性を対象とした取り組みを重要視しており、理数系の教育における男女間のギャップを少しでも解消することを目指しています。責任者の佐藤教授は、「科学技術人材の育成は、男女共同参画社会の実現にも寄与する」と語り、この活動がいかに重要であるかを強調しました。
理系進路選択支援プロジェクトの開催
「みらい科学教育推進室」設立を記念し、2024年11月3日には中高生向けの特別講演「イラストで科学コミュニケーション」を開催します。イラストレーターのきのしたちひろさんといずもり・ようさんを招き、生き物に関するイラストの重要性やキャリアについてお話を伺います。参加者は中高生だけでなく、家族や一般の方もウェルカムです。
四天王寺大学について
創立約1400年の歴史を持つ四天王寺大学は、聖徳太子によって設立された日本最古の学問所に起源を持ちます。「和を以て尊しとなす」の学園訓のもと、人とのつながりを大切にした教育を実施しています。今回の「みらい科学教育推進室」の設立は、時代のニーズに応えた新しいチャレンジとも言えるでしょう。
大学の公式サイトでは、今後のイベント情報や詳細についても随時発信される予定ですので、興味のある方はぜひチェックしてみてください。