i Laboとやまびこが資本・業務提携
i Labo株式会社(本社:東京都中央区)と株式会社やまびこ(本社:東京都青梅市)は、持続可能なエネルギー社会の構築を目指し、2023年に資本および業務提携契約を締結しました。この提携により、水素内燃機関(H2ICE)の社会実装に向けた技術革新と供給体制の強化を図ります。
共同開発の成果
両社の共同開発はすでに実を結んでいます。2024年3月には、水素エンジンを搭載した発電機の実証機が「フォーミュラE Tokyo E-Prix」で初めて稼働し、会場内のフードトラックに対し、約7時間にわたって安定した電力供給を実現しました。この発電機は、やまびこ製100kVA Shindaiwa発電機をベースに、i Laboの水素化コンバージョン技術が組み合わされています。
この実証機の特長は、CO2を排出しないクリーンな排気と、従来機と比較して大幅に低減された運転音で、来場者から高い評価を受けました。そして、現在も開催中の大阪・関西万博にも出展され、さらなる注目を集めています。
さらなる実績と展望
また、改良版の水素エンジン発電機は、阪神港コンテナターミナルで実施された「荷役機械高度化実証事業」にも採用され、タイヤ式門型クレーン(RTG)への換装による実地テストが行われました。これにより、持続可能な次世代エネルギーの可能性が一層明確に示され、利用の場が広がっています。
協業によるシナジー
やまびこは、発電機に関する技術と知見を活かし、従来のディーゼルエンジン発電機を水素エンジンへと転換するコンバージョン事業を共同で進めています。これにより、持続可能なエネルギー社会の実現に一層寄与することが期待されています。今回の提携によって、水素エンジン発電機の開発や生産において技術的・事業的なシナジーが生まれることで、脱炭素社会の実現が加速されることでしょう。
やまびこの取り組み
やまびこは、KIORITZ、Shindaiwa、ECHOの三つのブランドを有し、小型屋外作業機械、農業用管理機械、一般産業用機械の3事業において、製品の開発・製造・販売を行っています。特に環境に配慮した発電システムやロボット事業の新規開発にも積極的に取り組み、省エネルギーやカーボンニュートラルの市場に対応した製品を提供しています。
まとめ
i Laboとやまびこの提携は、水素エンジン技術の進化を促し、持続可能な未来に向けた新たな一歩となるでしょう。両社の力強い協業のもと、よりクリーンで持続可能なエネルギー社会の実現が益々期待されます。今後の進展から目が離せません!