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ケリング、新CEOにルカ・デ・メオ氏が就任

フランソワ＝アンリ・ピノーが主席を務めるケリングの取締役会は、このたびルカ・デ・メオをグループの最高経営責任者（CEO）として任命することを承認した。この重要な決定は、同社の人事・ガバナンス委員会からの推薦に基づいており、ケリングの新たな成長フェーズに向けたリーダーシップの確立を目指すものだ。

この新しいガバナンス体制では、フランソワ＝アンリ・ピノーが取締役会の会長を務め、最高経営責任者と会長職が分離される。これは、主要な上場企業のベストプラクティスに則ったものであり、組織の透明性と効率性を確保することを目的としている。今後、2025年の株主総会が開かれた後、正式に新体制が発足し、ルカ・デ・メオ氏は2025年9月15日にCEOに就任する予定だ。

フランソワ＝アンリ・ピノーは、ケリングが20年にわたり培ってきたラグジュアリー・グループとしての成長を振り返り、現在は次なる発展段階へ進む時期であると強調。ルカ・デ・メオ氏との出会いを通じ、彼の国際的な経営経験とブランドに対する鋭い洞察力が、新たなビジョンをもってグループを導くのにふさわしいリーダーであることを確信していると述べた。ピノー氏は、引き続き取締役会会長としてルカのサポートをしていく方針を示した。

新CEOルカ・デ・メオ氏は、任命に際して感謝の意を表し、従業員の専門性とブランドの力に触れながら、この挑戦に対して情熱と自信をもって臨むと語った。そして、ケリングをラグジュアリー業界の不可欠な存在へと育てていく意気込みを見せた。

ルカ・デ・メオ氏の経歴

デ・メオ氏は1967年にイタリア・ミラノで生まれ、経営学の学位を取得後、30年以上にわたる自動車業界でのキャリアを持つ。彼は1992年にルノーでキャリアをスタートし、その後、トヨタヨーロッパ、フィアットグループ、フォルクスワーゲン・グループなどで重要な役職を歴任。特に、フィアットグループでは、複数ブランドのディレクターやCEOとしての経験を積み、アウディAGやセアト、クプラの社長を務めた後、2020年にルノー・グループのCEOに就任した。

また、デ・メオ氏は2023年から2024年の間、欧州自動車工業会（ACEA）の会長を務める一方で、ゼロエミッション車両及びソフトウェア定義車両分野での新しい企業AmpereのCEOとしても活動している。

ケリングの新たな門出となるこの任命は、今後のラグジュアリー業界における競争において、どのような影響を及ぼすのか注目が集まる。デ・メオ氏のリーダーシップのもとで、グループがどれだけ成長を遂げ、革新を続けるのかが期待される。彼の豊富な経験と新たなビジョンが、ケリングをさらなる高みへと導くことになるだろう。

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