Abies Venturesが新たなファンドを設立
Mistletoeコミュニティから生まれたAbies Ventures株式会社が、初となるファンド「Abies Ventures Fund I, L.P.」の一次募集を完了しました。東京都港区に拠点を持つこのファンドは、革新的なディープテックスタートアップに特化した資金調達を目指します。
このファンドは、連続起業家でありMistletoeの創設者である孫泰蔵氏の参加を含む、国内外の有力機関投資家からの参加を予定しており、目標は最大100億円です。今回のファンドからは、筑波大学准教授の落合陽一氏が代表を務める「ピクシーダストテクノロジーズ」や、シリコンバレーの革新的なワイヤレス技術スタートアップ「Shoof Technologies」への出資を実行したことがすでに発表されています。
Abies Venturesのビジョン
Abies Venturesは、革新的で高度な科学やエンジニアリング技術を持つスタートアップを国内外で見出し、育てることに注力しています。これにより、人類の発展や持続可能な世界の実現に貢献することを狙いとしています。山口冬樹氏を中心に設立されたこの会社では、Mistletoeグループで培った豊富な経験と広範なネットワークを生かし、未来を変えるスタートアップの発掘や支援を行っています。
投資戦略
「Abies Ventures Fund I, L.P.」は、ユニークな技術を持つディープテックスタートアップに対して、アーリーステージ及びシリーズAまでの投資を行います。主に以下の分野でのスタートアップをターゲットにしています。
- - AI、ロボティックス、IoT
- - 高度情報処理技術、半導体
- - バイオテクノロジー、ヘルスケア
- - 素材、化学、電池
さらに、欧州やイスラエル、アジアへの投資範囲も拡大していく予定です。
Mistletoeとの関係
孫泰蔵氏は、「Abies Venturesは、その活動がMistletoeとは補完関係にある」と述べています。Mistletoeが解決したい社会テーマを設定するのに対し、Abies Venturesは注目する技術を設定し、その技術を持つ起業家を探求する、といった具合です。これにより、社会の発展に貢献する新たなアプローチを模索しています。
今後の展望
現在、世界中で新たな革新的技術が生まれており、それが実用化へと進化しています。人類や地球が次のステージへ進むためには、こうした技術に支えられたソリューションが不可欠であるとAbies Venturesは考えています。他のディープテック・コミュニティやアクセラレーター、ベンチャーキャピタルとも連携し、出資先企業のグローバル展開を支援し、新たな価値を創出することも視野に入れています。
まとめ
Abies Venturesの始動により、日本国内外のスタートアップエコシステムがさらに活性化することが期待されます。今後どのような革新がもたらされ、ディープテック分野での発展が促進されるのか、業界からの目が離せません。投資家や起業家たちが注視する中、Abies Venturesが描く未来に、注目が集まります。