厳冬期に行われた和歌山市の潜水訓練レポート
和歌山市で行われた冷たい水中での潜水訓練
和歌山市で行われた潜水訓練が、厳しい冬の条件下で実施されました。この訓練は、北消防署の4つの隊(北指揮調査隊、北小隊、紀伊警防小隊、鳴滝小隊)が参加し、水難救助技術の向上と各隊の連携を強化する目的で行われました。
冬の水難救助の重要性
水難事故は主に夏に発生するものとの認識がある一方、実はこの冬の時期にも多くのビーチや河川で水難事件が発生しています。過去4年間のデータによれば、冬の水難事故の件数は予想以上に多く、そのため重大な高い救助技術は年間を通じて求められるのです。今回の訓練は、その意義を再確認する良い機会となりました。
訓練のシミュレーション
訓練のシナリオでは、家族でボート上で釣りをしていたところ、子供が不注意で川に転落し、父親が助けに入るも溺れてしまうというシチュエーションが設定されました。最初の到着隊である鳴滝小隊は、関係者から状況を把握し、陸上からの捜索を開始しました。
指揮所の設置と情報の共有
その後、指揮調査隊が指揮所を設置し、情報を共有します。無線を使って指令センターに連絡し、必要な救助チームや装備を要請しました。北小隊は潜水隊員とゴムボートの準備に分かれて行動を開始し、紀伊小隊はボート準備のサポートに入りました。
潜水作業のスタート
要救助者の位置を母親から聞き出した後、そのポイントに潜水隊員が泳ぎ、ブイ(浮き)を設置しました。このブイは、ロープや重りがついており、ロープの長さを使って水深を計測します。その後、隊員たちは潜水を開始し、環状検索を行いました。
ゴムボートの準備と要救助者の発見
陸上の隊員はゴムボートを準備し、必要な機材を装備しました。潜水隊員が沈めていた要救助者(実際には高度な技術が必要ですよ)のマネキンを発見し、岸壁まで引き上げることができました。この過程を通じて、実際の人を救助するためのスキルを確認することができました。
雨の中での訓練の成果
訓練の実施日は、気温や水温が非常に低く、雨もぱらついていましたが、真冬の厳しい環境が訓練のリアリティを増加させました。救助される可能性がある人々にとって、1秒でも早い救助が命を守るために不可欠です。今後もこうした厳しい環境下での訓練を重ね、救助技術と隊員間の連携を一層強化していく方針です。
このように、和歌山市の消防署は継続的に水難救助技術を磨き、地域の安全を守るための訓練に力を入れています。今後も訓練の成果と消防士たちの奮闘に注目していきたいものです。