戦火に消えた幻のタロットが復活!
1939年、フランスで刊行されたタロットカード『TAROT MÉDIÉVAL』は、翌年のナチスドイツによるパリ占領により、歴史の闇に葬り去られてしまいました。しかし、この貴重なタロットが、現代によみがえる時がついに到来しました!
株式会社二見書房は、2024年6月28日に『幻の中世タロット 象徴・カバラ・数秘術の秘法を復刻』を発売しました。本書は、失われた『TAROT MÉDIÉVAL』を再編・復刻したもので、オリジナルのカードデザインと解説を忠実に再現しています。
戦争の混乱の中で消えた幻のタロット
『TAROT MÉDIÉVAL』は、画家ローリングが1934年にパリの展覧会で発表したタロット原画がもとになっています。その色彩の美しさに魅了されたロルト=ウィーラーは、自身の雑誌『L'Astrosophie』で、ローリングの絵を白黒で掲載し、自身による解説を連載しました。その後、カラーのカードデッキとして出版された『TAROT MÉDIÉVAL』は、瞬く間に人気を集めました。しかし、第二次世界大戦勃発により、貴重な原版は失われ、ロルト=ウィーラーは戦後、雑誌にタロットの記事と白黒の絵を掲載するにとどまりました。
現代によみがえる伝説のタロット
オリジナルの『TAROT MÉDIÉVAL』は、ごくわずかしか現存しておらず、オークションで高値で取引されるのみで、一般の人々が手に入れることはほぼ不可能でした。ローリングの原画も戦時中に失われたとされています。
今回の復刻版では、オリジナルの『TAROT MÉDIÉVAL』を忠実に再現するために、戦後にロルト=ウィーラーが雑誌に再掲載したフランス語の記事などを資料として使用し、各カードの解説を翻訳・編集しました。また、ローリングの原画の写真をもとに、新たにカードの絵を描き直しました。
タロットの世界に深く迫る
本書は、第1部と第2部で構成されています。
第1部では、原著者ロルト=ウィーラーによるタロットの解説が掲載されています。ロルト=ウィーラーは、タロットを単なる占いツールとしてではなく、象徴やカバラ、数秘術など、深遠な意味を持つものとして捉えていました。彼の解説は、タロットカードの奥深い世界を探求する旅へと読者を誘います。
第2部では、編者ケイトリン・マシューズによる『TAROT MÉDIÉVAL』の解説と、マシューズ考案の占い方の紹介が掲載されています。マシューズは、現代の視点から『TAROT MÉDIÉVAL』を解釈し、その魅力をより深く理解するための新たな視点を提供しています。
幻のタロットを手にするチャンス
『幻の中世タロット 象徴・カバラ・数秘術の秘法を復刻』は、タロット愛好家はもちろん、歴史や芸術、神秘学に興味のある方にとっても必読の書です。戦火に消えた伝説のタロットを、ぜひお手元に。