フランスのクルーズ会社ポナン(PONANT)は、その独自のラグジュアリーな探検クルーズで知られていますが、2027年春に日本市場に新たな風を吹き込むべく、特別な企画を発表しました。大阪を拠点にする株式会社阪急交通社が、ポナンのラグジュアリー船「ル・ジャックカルティエ」をチャーターし、日本を訪れる外国人旅行者向けのクルーズを行うのです。これは、初めて日本の旅行会社がポナン社の船を直接チャーターする試みとして注目を集めています。
「ル・ジャックカルティエ」は2020年に就航した船で、総トン数9,900トン、乗客定員184名を誇ります。全長131メートル、全幅18メートルのサイズを有し、92室の客室が搭載されています。この船は、ポナンが提供するラグジュアリーエクスペディションクルーズの一環として、手つかずの自然を楽しめる行程が組まれています。
今回のクルーズの特長は、瀬戸内海を中心にしたルートを設定する点です。瀬戸内海には700を超える大小さまざまな島々があり、訪れることで自然や食、歴史や伝統文化、さらにアートなどの豊かなリソースを体験できます。神戸港を起点として、食文化や歴史遺産を感じられる寄港地を巡ることができ、各地での交流を通じてエクスペディション(探検)への関与も可能です。
インバウンド市場の拡大が見込まれる中で、阪急交通社はポナン社との協力を通じて新たな観光地の魅力を生み出すことを目指しています。現在、詳細な寄港地やアクティビティの調整が進行中で、確定次第、海外の旅行会社を通じて販売を開始する予定です。
このラグジュアリークルーズは、日本を訪れる外国人観光客にとって、独自の文化体験や大自然を満喫できる特別な機会となるでしょう。ポナン社の持つ30年以上の経験に基づく生態系や環境保護への取り組みは、クルーズ業界における先駆者としての地位を確立しています。そのため、参加者は最高のサービスを享受しつつ、環境保全の意識も高めていくことができます。
阪急交通社の代表取締役社長である酒井淳氏は、新たな観光価値の創造に向けて意欲を見せています。このプロジェクトは、日本の魔法のような風景をラグジュアリーな船旅で体験できる絶好のチャンスです。2027年春のクルーズは、世界各国の旅行者が日本の美と文化を再発見する新たなスタートとなることでしょう。