ジンベイ株式会社が新たに提供する特化型生成AI
2023年、ジンベイ株式会社(神奈川県横浜市)は、業務汎用型ではなく特定の仕事に最適化した生成AI (AI PoC) 開発サービスを新たに開始しました。このサービスは、少量のデータ(数百〜数千件)を用いて、特定の業務に特化したAIモデルを短時間で構築するものです。数百万円から数千万円で、自社の環境で安全に運用できるAIを提供します。
背景と必要性
近年、サイバー攻撃の増加により、企業は自社データをクラウドに送信することに対する不安を強めています。また、AIサービスの利用料金が高騰しており、特に中小企業や自治体では高額なモデル開発には手が届かない状況があります。そもそも、企業が直面する課題は、何でもこなす汎用AIよりも、特定の業務に合わせて精度よく動作するAIのニーズが増えています。
ジンベイはそのニーズに応える形で、日本語文書解析に特化した「VLM(Visual Language Model)」を開発しました。このVLMは、ベースモデルに比べて精度を約25%向上させ、海外の優れたAIモデルをも上回る性能を示しています。
提供するサービス内容
ジンベイが展開するAI PoC開発サービスには、以下の3つのメニューがあります。
1.
LLM・VLMのファインチューニング
特定の業務用に書類の読み取りや分類、文章作成など、用途に合わせたAIモデルを開発します。
2.
推論環境の構築
オンプレミスや閉域網の社内システムに適応したAIの運用環境を構築し、運用および再学習の支援も行います。
3.
VLAのファインチューニング
比較的新しいフィジカルAI向けのご相談にも対応、ロボットの動作学習を提供します。
特に、各企業の業務とデータの確認から始まり、正確な学習データの設計や環境構築、運用までを一貫して行うサービスを提供しています。これにより、企業は特定業務に特化した高精度なAIを比較的低コストで導入することが可能です。
特徴と利点
ジンベイの生成AIサービスは、以下のような特長があります。
通常の数億円かかる大規模汎用モデルの開発に比べ、数百万円から数千万円で実現可能。自社環境で運用できるため、使用料金も発生しません。
数百から数千件のデータから立ち上げられるので、大量データを準備する必要がありません。
特定業務に対して学習したVLMは、海外の商用AIモデルをも超える精度を持つことが証明されています。
データが社内で完結し、インターネットへの接続がない環境でも運用可能。外部にデータを送るリスクを回避できます。
実績
特に日本語文書の解析に特化したVLMは、手書き文書の読み取りでもF1スコアが60.69%から75.55%に向上し、競合の4つの商用AIモデルを超える成績を残しました。この性能を社内サーバーでのみ運用できる点が、企業にとって革新的です。
想定される用途
この生成AIはさまざまな業種で利用が見込まれます。金融や医療、自治体などでは個人情報を含む書類の判定、製造業では図面や検査成績書の読み取り、全業種にわたって社内文書の検索や文章作成に活用できます。
未来の展望
ジンベイ株式会社の代表取締役、上田英介氏は「最先端のAIを借りる時代から、自社の業務に強いAIを持つ時代へ」移行していると述べ、少ないデータで最先端のAIを構築できることを証明しました。今後もデータが外部に出せない企業や自治体への支援を継続し、業務のデジタル化を進めていきます。
お問い合わせ
この新サービスに関する詳細や料金の見積もりは、ジンベイの公式サイトをご覧いただくか、メールにてお問い合わせください。自社の特性に合わせて最適なAIの導入をサポートします。