異世界のイスタンブルで描かれるAIと恋の行方『ISTANBUL MY LOVE』

トルコの新作ドラマ『ISTANBUL MY LOVE』−AIが描く恋の物語

トルコ共和国文化観光省から発表された新作ショートドラマ『ISTANBUL MY LOVE』は、イスタンブルの魅力を存分に活かした全10話からなる構成で、観る者を魅了する一つのラブストーリーを描いています。特に注目すべきは、人工知能（AI）と人間の感情が交差する点で、この作品はその斬新な視点から“本当の恋”が何であるかを問いかけます。

物語の背景と設定

本作は、ビジネス契約をきっかけに運命的な出会いを果たした二人の主人公、革新的なAI開発者の「イスタンブル」と実業家の「タン」を中心に展開します。物語はこの二人が、恋愛における真実を探し続ける旅を描いています。

主人公たちの紹介

イスタンブル役のアフラ・サラチオールは、感情を持ったAIを開発する才能あふれる若者。彼は自らの開発したAIを用いて、実業家タン（エンギン・アクユレキ）に恋の相手をマッチングするプロジェクトを提案します。しかし、タンは果たしてAIによって導かれる恋に心を寄せることができるのか？この実験的なプロジェクトは次第に彼らの心に深く響く物語へと進展し、愛が本当にプログラムできるものであるのか、という問いを浮かび上がらせていきます。

AIと恋の交錯

物語の進行に伴い、AIが導き出すマッチング相手との出会いにより、当初は冷めたビジネスプロジェクトであったはずの関係が次第に感情的なものとなっていきます。心理的な葛藤を経て、タンは自分自身の感情に向き合わざるを得なくなります。「愛は本当にデータやアルゴリズムで計算できるものなのか？」

映像美とロケーション

『ISTANBUL MY LOVE』は、監督オザン・アチクタンの手がける映像美にも注目です。イスタンブルの歴史的なスポットが随所に登場し、観る者にこの街の魅力を体感させてくれます。具体的には、チュラーン・パレスやガラタポート、ボスポラス海峡といった名所が舞台となり、物語そのものが都市の息遣いを感じさせるように展開されます。各エピソードは約3分という短さながらも、まるで短編映画を観るように心を打たれる仕上がりです。