幸せな未来を目指す「ZENPE」の挑戦
NPO法人 前庭水管拡大症・ペンドレッド症候群の会、通称「ZENPE」は、2025年5月の設立から1周年を迎えました。この団体は、耳鼻科医でも知らない希少疾患の前庭水管拡大症とペンドレッド症候群に特化し、その認知拡大と医療環境の整備を目指して活動しています。
疾患への理解を深める必要
前庭水管拡大症・ペンドレッド症候群は、遺伝的な要因から内耳の異常が引き起こす進行性の難聴やめまいを伴う疾患です。しかし、この病気に対する情報は極めて限られており、多くの患者が「原因不明」とされ、適切な医療を受けられずにいます。特に、耳鼻科医から「そんな病気は知らない」と言われるケースが多く、医療迷子になってしまう家族が後を絶ちません。
「もっと早く知っていたら」と悔やむ声があるのも事実です。ZENPEは、このような現状を変えるべく、設立当初から様々な活動を行ってきました。
1年の活動を振り返る
設立から1年間、ZENPEは数々の事業を展開してきました。初めての活動として、顧問医師に専門家を迎え、NPO法人としての基盤を築きました。今年の6月には設立記念イベントを開催し、疾患の認知を広めるための取り組みを強化しています。また、衆参両院の議員や地方議員との面会を通じ、小児慢性特定疾病としての指定を目指す政策提言も行ってきました。
この努力の結果、認定NPO法人難病のこども支援全国ネットワークから「いのちの輝き毎日奨励賞」を受賞するなど、着実に成果を上げています。
目指す「3つのゼロ」
ZENPEが掲げる「3つのゼロ」は、情報ゼロ、治療法ゼロ、指定難病ゼロです。まず、情報ゼロの解消に向けて、医師監修のウェブメディアを設立し、経験者や家族の実体験を多くの人々に伝えています。次に、治療法ゼロの現状を打開するため、疾患レジストリ(患者データベース)の構築に取り組み、専門家との連携を強化し、新たな治療法の開発を目指しています。最後に、指定難病ゼロの実現を目指し、医療費助成を受けられるよう推進活動をしています。
2年目への展望
設立2年目となる2026年度は、さらに全国的な医療ネットワークの構築に力を入れ、適切な医療機関へのアクセスを可能にする取り組みを進めます。また、同じ苦悩を抱える当事者同士がつながれるコミュニティを更に拡大し、孤立を防ぐ活動にも注力する予定です。
代表の思い
代表の大島美和さんは、これまでの1年を振り返り、「疾患がまだ十分に知られていない現実を痛感している」と語ります。その中でも、患者さんやご家族からの「知りたかった」「つながれてよかった」という声は、ZENPEの活動が意味を持つことを証明しています。まだ小規模の団体ですが、多くの人々に希望を提供し続ける事を誓っています。>
団体概要
「ZENPE」の挑戦は、まだ始まったばかりです。これからの展開に目が離せません。