島田萌の個展「Ghost Note +」がGallery & Bakery Tokyo ８分で開催中

島田萌の個展「Ghost Note +」開催中

東京のアートシーンで注目の若手アーティスト、島田萌の個展「Ghost Note +」が、京橋の「Gallery & Bakery Tokyo ８分」で2025年11月22日から12月23日まで開催されています。この展覧会は第13回目を迎え、島田のデジタル機器を駆使した作品群を披露する貴重な機会です。

島田萌は1995年に東京都で生まれ、東京藝術大学を卒業後、油彩を基盤にした独自のスタイルを確立しました。彼女の作品は、デジタルで加工された写真をもとに描かれており、油絵の手法の中にデジタル技術を取り入れた新しい表現方法を模索しています。今回は、最大120号の大作を含む新作が展示され、島田の個性豊かな視覚言語を体感することができます。

デジタルと油彩の緊張関係

島田のアートは、デジタルとアナログ、視覚と物質の間に生まれる緊張关系を探求しています。彼女は、デジタルにおける歪みやノイズを「新しいリアル」として捉え、それを油絵具という物質的な素材で表現することに意義を見出しています。この独自の視点が、彼女の作品には深い奥行きを与えています。

例えば、デジタル画像におけるフィルターの重ね方と、油彩における層の構造は非常に似ています。このため、島田の作品は時に写真として見えますが、実際に目の前に立つと厚みのある油絵具の層が浮かび上がり、視覚情報と物質のズレが際立ちます。この“見ること”と“在ること”の差異を意識させることで、観客に新たな体験を提供しています。

未来への探求

近年、島田はアナログのキャンバスで液晶画面の発光感や艶感を再現する試みを行なっています。古典的な油彩を使用することでデジタルイメージとの接点や緊張関係を引き出し、より構成的かつ実験的なアプローチを進めています。これにより、彼女は新たな視覚体験の可能性を広げています。

本展では、島田の新作を通じて、デジタルとアナログの交錯するアートの未来を感じることができるでしょう。観覧は無料で、年中無休で行われていますので、ぜひお立ち寄りください。