IVRyとランプが業務提携を発表
対話型音声AIを提供する株式会社IVRy(東京都港区)が、テイクアウト特化のシステム「テイクイーツ」を運営する株式会社ランプ(京都府京都市)と業務提携を結んだことを発表しました。これにより、電話による注文受付の自動化を実現し、飲食業界の人手不足という課題に取り組むことが期待されています。
1. 背景と目的
昨今、特に中食市場が拡大する中、飲食店舗ではテイクアウトとデリバリーの需要がますます高まっています。しかし、同時に人手不足が大きな経営課題となっており、2025年1月に実施された帝国データバンクの調査では、飲食店の非正社員の人手不足割合が60%を超えています。これにより、特に電話での注文受付が混雑時に店舗運営の負担となることも多く、顧客との接点でもあった電話対応が業務の妨げになっている事例が増加しました。こうした状況を受けて、IVRyとランプはそれぞれの技術を持ち寄り、業務効率と顧客体験の向上を目指すことになりました。
2. 提携内容の詳細
2.1 電話注文の自動対応
提携によって、ランプが提供する「テイクイーツ」を利用している店舗は、営業時間外や混雑時に電話注文を24時間365日、自動で受け付ける『アイブリー』を導入することが可能となります。これにより、顧客は電話がつながらないストレスから解放され、店舗は効率的に注文を受け付けることができるようになります。
2.2 予約注文の自動化検討
今後、電話での予約注文受付をアイブリーが代行し、これを「テイクイーツ」の予約管理システムに自動で連携する計画もあります。この仕組みにより、顧客は待たずに注文でき、店舗側でも確実な注文受付が行えるようになるため、顧客満足度の向上や売上増加が期待されます。
3. 両社の展望
IVRyとランプは、今後本格的な共同プロジェクトを開始し、「テイクイーツ」を導入している店舗に対してAIによる電話注文機能を積極的に提供する方針です。また、電話注文データとオンライン注文データの統合を進め、店舗の運営に活用することで、飲食業界の生産性向上を目指します。AIやデータを活用した新たな店舗運営のスタンダードが期待されます。
4. 業界の反響
両社の代表は今回の業務提携に対して期待を寄せています。ランプの河野氏は、電話対応の負担を軽減し、業務のデジタル化を進めることで多くの店舗に新たな価値を提供できると述べています。一方、IVRyの奥西氏は、AI技術を駆使して業界課題を解決し、顧客体験の向上を図れるとの確信を示しています。
5. お問い合わせ
この取り組みに興味を持たれている方は、下記のフォームからお問い合わせが可能です。\
共同プロジェクトに関するお問い合わせ\
6. サービス詳細
「テイクイーツ」は、取り扱う商品の特性に応じてカスタマイズした注文サイトを提供し、店舗は簡単にオンラインでの事前予約と決済を受け付けられます。このシステムにより、注文業務のデジタルトランスフォーメーションが促進され、顧客も便利で快適な体験を得られます。テイクイーツは、全国3,000店舗以上への導入を果たし、累計注文回数は100万件を超えています。また、百貨店や商業施設との協業を進め、サービスの利用範囲を広げています。
「アイブリー」は、有効なデータ活用を管理し、顧客応対の質を向上させるために、AIによる電話応答の自動化を実現するサービスです。業務効率化と顧客満足度向上の両立を目指し、全国の多くの企業で導入が進んでいます。
両社の新たな取り組みが、飲食業界の未来にどのような変革をもたらすか、今後の展開に期待がかかります。