サラブレッドの記憶を辿る
競馬ファンならずとも、その名前を聞けば懐かしい思い出が蘇るオグリキャップ。伝説的な競走馬として名を馳せた彼が、引退後にどのような生活を送っていたのかを記録した写真集『白の時間 復刻版 名馬オグリキャップ引退後二十年の日々』が、2025年12月4日に出版されました。
著者の内藤律子は、サラブレッド写真家として長年の実績を持つ“レジェンド”。彼女が撮影した数々の写真が収められた本書では、オグリキャップが引退後に過ごした日々が映し出されています。
オグリキャップの引退の瞬間
オグリキャップは1990年12月23日に行われた有馬記念で奇跡的な勝利を収め、その後、故郷の北海道に戻りました。この写真集の中では、彼がどのように新たな生活を送っていたかが詳しく描かれています。現役時代のオグリを思い起こさせるだけでなく、その後の彼の余生を伝えることに重点が置かれています。競馬の歴史を知る人々にとって、オグリキャップの存在は特別なものであり、彼の物語が語られるのは非常に意義深いことです。
北海道での穏やかな日々
本書の大部分は、オグリキャップが北海道の牧場で過ごす様子が収められています。彼の姿は年齢と共に変わっていき、白髪混じりになりながらも、その存在感は変わらないことを写真が物語っています。特に、彼が老いていく様子を内藤は優しい目で捉え、オグリキャップの美しさが年を重ねるとともに尊さを増していく様子が際立っています。
最後まで見守る視線
オグリキャップは2008年に東京競馬場で一般公開され、その姿は多くのファンに再会されました。この日は彼にとって特別な瞬間であり、引退から数年が経った後でも変わらぬ人気が伺えます。本書には、その最後のお披露目の様子も掲載されています。また、オグリが生涯を閉じる直前の姿も記録されています。彼の豊かな表情や特有の仕草には、内藤の深い愛情と敬意が表れており、鑑賞する人々に感動を与えています。
内藤律子プロフィール
内藤律子は東京写真専門学校を卒業後、サラブレッド写真家としてのキャリアを歩み始めました。彼女の作品は世界中の競馬ファンから愛されており、1989年にはフランス・ロンシャン競馬場で日本人として初の写真展を開催。競馬界における彼女の功績は評価され、女性初の「JRA馬事文化賞」を受賞するまでに至ります。北海道に移住後も、50年以上に渡りサラブレッドの魅力を発信し続けており、12月には新作写真集『サラブレッドに導かれて』の刊行を予定しています。
まとめ
オグリキャップの20年にわたる物語を綴った『白の時間 復刻版 名馬オグリキャップ引退後二十年の日々』は、競馬ファンの心に深く響くことでしょう。定価は3,300円(税込)で、書籍の詳細や購入方法は学研出版のサイトで確認できます。この貴重な一冊を手に取り、オグリキャップの素晴らしい人生を共に振り返ってみませんか?