介護施設入居のきっかけとその背景
近年、介護施設への入居に関する調査が行われ、特に注目すべきトレンドが浮かび上がっています。LIFULL介護が実施した「介護施設選び経験者の実態調査2026」によれば、介護施設に入居する理由は多岐にわたり、特に「歩行・運動機能の低下」が最も多い要因であることが分かりました。この調査は、2025年に団塊の世代が75歳以上となり、いわゆる「2025年問題」が現実味を帯びている中で実施されたものです。
調査結果によると、介護施設入居の理由の約43.3%が「歩行・運動機能の低下」となっており、続いて「認知機能の低下」が35.1%と続きます。このことは、高齢者の身体の状態が大きく介護施設選びに影響を及ぼしていることを示しています。特に、転倒による骨折がきっかけで介護が必要になるケースが多く見受けられます。
自宅介護の難しさ
面白いことに、調査では「自宅介護を受けていた期間がない」との回答が23.5%にも上ったことが示されました。これは昨年の調査結果と比べても大幅に増加しており、高齢者の単身化や地域における介護サービスの不足が考えられます。急な入院や生活環境の変化など、さまざまな要因が絡み合い、自宅での介護が難しくなっているのです。
要介護度の低さ
介護施設に初めて入居した際の要介護度については、約7割が「要介護2以下」とされています。このことは、介護が比較的軽度であったとしても、家族や住環境の影響で自宅での生活が続けられないことを示しています。逆に、要介護3以上の方は28.1%であり、公的な特養への入居条件が厳格であるため、入居者の層も限定的であることが分かります。
生前整理に関する課題
さらに調査では、生前整理での難しさも浮き彫りになりました。最も難しかった物として「衣類や生活必需品」が34.3%、次いで「金融資産」が33.7%という結果でした。特に高齢者の家庭には意外と多くの衣類や物品があり、それらの整理が困難であることは理解できます。また、金融資産に関しては、銀行口座や保険の手続きが複雑であり、多くの人が整理を後回しにしてしまいがちです。
デジタル資産も注意が必要です。アカウントや電子マネーなど、若い世代が普段使っているものでも、高齢者には理解が難しい場合が多いのです。これらの調査結果からは、いかに「生前整理」が重要かつ難しい課題であるかが見えます。
介護施設入居の判断
今回の調査を通じて、介護施設への入居判断が急速に求められる状況が浮き彫りになった印象があります。それに加えて、生前整理に着手するタイミングやその難しさが、家族や本人にとって大きなストレス要因となることも理解できるでしょう。特に、物を整理するにはそもそも本人の意見が必要であり、今からでも少しずつ進めていくことが重要です。
まとめ
介護施設入居に関する調査は、高齢社会のリアルな姿を映し出しています。転倒や認知機能の低下といった身体的な理由が多い中、介護サービスが請け負う役割やもつべきサービスの重要性が再認識されるべきです。そして、生前整理等の準備は、心の負担を軽減するためにも早めに行うことが望ましいことが明らかとなりました。自分自身や家族の未来を見据えた時、こうした情報や対策が役に立つことでしょう。