高齢者と子どもが織りなすものづくりの場
社会福祉法人丹緑会(栃木県小山市)が、全国の介護職員向けの人材育成プログラムで新たに講師として参加することをお知らせします。このプログラムは、介護と福祉に特化したオンラインスクール「KAIGO LEADERS SCHOOL」の一環として行われ、日々の実践から構築された独自の場づくりのノウハウを学ぶ機会です。
「KAIGO LEADERS SCHOOL」は、株式会社Blanketが運営し、東京都文京区で発起人・秋本可愛氏のもとに介護職の魅力を広げるためのコミュニティ型のオンラインスクールです。このプログラムは厚生労働省が認めたもので、これからの介護の仕事における発信事業として注目されています。
介護職員向けの場づくり講座
当法人が担当する「場づくり講座」は、介護職員が施設や地域を活かすための「場」を作る思考と方法を学び、その後に実践をするプログラムです。これにより、参加者は地域の特性を理解し、より豊かな交流を生むためのヒントを得ることができます。
地域とのつながりを育む取り組み
丹緑会では、地域との交流を重視し、その一環として毎月開催される「栗林荘手芸部」があります。この手芸部では、特別養護老人ホームやデイサービスの利用者が参加するだけでなく、地域の子どもたちも一緒にものづくりを楽しむ機会を提供しています。この取り組みは、高齢者と子どもが共同で何かを生み出す新しい交流の形であり、地域社会に新たな風を吹き込んでいます。
また、丹緑会では、地域のアーティストや作家を発掘・支援することにも注力しています。作品は「R雑貨店」としてまとめられ、地域イベントやデザインフェスタに出店されるなど、広く発信されています。94歳のアルコールインクアート作家や、10代から続けているお裁縫の技術を活かした布小物など、多様なジャンルの作品が並びます。
施設改築の影響
これらの活動の背景には、2016年から始まった大規模改築工事があります。施設の利用者、スタッフ、地域住民と対話を重ねた結果、地域が集い、活き活きと過ごせる場へと変わることができました。このハード面の変化は、ソフト面での新しい活動にもつながり、地域に根ざした独自の場づくりが加速しています。
スタッフの意気込み
丹緑会の篠崎一弘統括施設長は、「栗林荘手芸部」や「R雑貨店」の活動が地域と高齢者、子どもをつなぐ取り組みとして広まり、介護の魅力を伝えていくことへの期待を語っています。
さらに、登壇するスタッフの菅野美音さんは、美術大学での学びを活かし、利用者の表現を引き出す支援を行っていることを紹介しました。「多世代での交流を通じて、笑顔が生まれる場を届けたい」と意気込みを示しています。
いよいよ始まる講座
この「場づくり講座」は2025年10月から2026年2月までの予定で、受講料は無料です。SNS講座やライティング講座、場づくり講座などの多様なコースが用意され、各コースの定員は50名です。地域交流を深めるためのこのプログラムは、介護業界のさらなる発展に寄与することを目指しています。詳しくは
こちらの公式ウェブサイトをチェックしてください。