一蔵と東京モード学園のコラボ振袖、伝統文化の未来を切り拓く

株式会社一蔵と東京モード学園、コラボ振袖を発表

2025年11月26日、幕張メッセで開催された『Universal Kimono Award 2025』において、株式会社一蔵と専門学校東京モード学園のコラボによる振袖が初披露されました。このプロジェクトは、約半年間の意見交換と製作を経て、221点のデザイン画から選ばれた7つの作品を商品化したものです。

プロジェクトの背景と目的

近年、若い世代の間できもの離れが進む中、和装文化の継承が深刻な課題として取り上げられています。株式会社一蔵は「きもの文化を未来につなぐ」というビジョンのもと、東京モード学園と産学連携プロジェクトを立ち上げました。この取り組みは、学生の斬新な発想と一蔵が長年培った和装の知識と技術を融合させ、新たな振袖の表現方法を探求することを狙いとしています。

制作の過程と工夫

約6カ月の間、学生たちは一蔵の職人たちと連携し、素材選定や色彩、柄の配置、着用バランスに至るまで、細部にわたってこだわりをもって制作を進めました。和装と洋装の融合には初めての挑戦も多く、多くの試行錯誤がありました。数十回にわたる修正を経た作品は、豊かな表現力を持つものとなり、学生たちの熱心な取り組みが垣間見えました。

提供される振袖のレンタル

今後、コラボ振袖は指定店舗にてレンタル商品として展開される予定です。また、2026年1月21日には国立代々木第一体育館で開催される東京モード学園の卒業制作展「未来創造展」でも展示される予定があります。この展示を通じて、さらなる注目を集めることでしょう。

次世代クリエイターの育成

株式会社一蔵は、来期も新たな産学連携プロジェクトを計画しており、次世代のクリエイター育成と日本の和文化の継承を一層強化していく意向です。また、Universal Kimono Awardは、日本文化ときものの魅力を次世代に伝えるサステナブルなプロジェクトとして、今後も続けられます。

学校と企業の取り組み

専門学校東京モード学園は、ファッションやデザインからビジネス、インテリア、グラフィック、美容業界まで幅広い分野でプロフェッショナルを育成しています。特にそのカリキュラムは学生の個性を伸ばすことに注力しており、就職率の高さにも定評があります。

一方、株式会社一蔵は、和装事業およびウエディング事業を展開しており、全国に117店舗を持つ大手企業です。今後も、次の世代に伝統文化を継承していくためにさまざまなプロジェクトを企画し、取り組んでいくことでしょう。これらの活動が、若者にもきものの魅力を効果的に伝えていくことを期待しています。