難民・移民と共生する未来を考える新刊が登場しました

難民と移民の実態を知る新刊の紹介

2024年8月27日、株式会社河出書房新社から、雨宮処凛氏の著作『難民・移民のわたしたち――これからの「共生」ガイド』が発売されます。この本は、近年日本で暮らす外国人が抱える問題や課題を深く掘り下げ、彼らとの「共生」について考えるための一冊です。

日本における難民・移民の現状

日本には現在341万人の外国人が暮らしており、その数は年々増加しています。現時点で全人口の2.7%を占めるこの人たちがどのような生活を送っているのか、一体何に困っているのかを知ることは、私たちにとって重要な課題です。特に、難民認定率が他の先進国と比べて非常に低いことは、私たちの社会における大きな問題として浮き彫りになっています。

著者は、「なぜこんなに難民認定率が低いのか？」、「難民・移民の人々はどうして日本に来たのか？」、「彼らは何を困っているのか」といった基本的な疑問に丁寧に答えています。これにより、読者は日本における難民・移民の実態を理解できるでしょう。

雨宮処凛氏の視点

雨宮処凛氏は、長年にわたり日本に住む外国人の支援に取り組んできた経歴があります。彼女の言葉を通じて、遠い国のこととしてではなく、隣に住む人々の現実を自分ごととして捉えるためのヒントが受け取れます。著書の中には、当事者たちの生の声が豊富に盛り込まれ、多様な視点からの理解を促します。

漫画でわかりやすく

本書においては、章ごとにコミックエッセイストのハラユキさんによる漫画が挿入されています。これにより、難民や移民のリアルな生活が視覚的に理解しやすくなっています。著者は「ごちゃまぜで、カラフルで、賑やかな未来予想図」を描き出し、共生社会について考える上での新しい視点を提示しています。

目次から読み解く実態

本書は以下のような章立てになっています。

1. どうして難民・移民の人たちは日本にいるの？
- ケーススタディを通じて、彼らがなぜ日本に来たのかがわかります。
2. 彼らはどんな生活をしているの？
- 支援者の目線から、どのような困難があるのかを描写しています。
3. 難民・移民の子どもたちは何に困っているの？
- 青少年に焦点を当て、若者たちが直面する課題について深く掘り下げています。
4. 日本の難民・移民政策って？
- 現行の政策について考察し、改善点を提起します。
5. 私たちにできることは？
- 読者が実際にどう行動するかを考える章です。

本書が促す共生の未来

本書は、単なる情報収集のためのものではなく、共生社会を目指すための実践的なアプローチを提供しています。難民・移民の現実を知り、未来の社会を形成していくための一助となるでしょう。彼らの声に耳を傾けることが、より良い社会を築く第一歩です。

ぜひ手に取って、彼らとの共生について考えるきっかけにしてみてください。