新たな資金調達手段「BizSaaFin 早払い」の登場
三菱UFJ銀行が、クラウド型業務システム(SaaS)と金融サービスを組み合わせた新しいサービス「BizSaaFin 早払い」の提供を開始しました。これにより、中小企業が請求書を通じて迅速に資金調達できる環境が整います。
1. サービス提供の背景
企業間の取引においては、請求から支払いまでの期間が長い「掛払い」が一般的です。特に建設業界では、材料費や人件費が先行するため、資金繰りに苦労する企業が多数存在します。また、人手不足や資材価格の高騰が続く現在、現場の安定した運営や事業継続を支えるために、迅速かつ手間のかからない資金調達手段のニーズが高まっています。
このような課題に対応するために誕生したのが「BizSaaFin 早払い」です。このプロジェクトは、MUFGグループの社内新規事業創出プログラム「Spark X」で特別賞とオーディエンス賞を受賞した実績があります。今回、法人向けのデジタル分野における初のサービスとして市場に登場しました。
2. 「BizSaaFin 早払い」の概要
「BizSaaFin 早払い」は、中小企業向けのオンライン完結型請求書買取サービスです。このサービスは、SaaSと連携しており、ユーザーは使い慣れた業務システムから簡単に利用できます。当行が売掛債権を業務システムを通じて買い取ることで、迅速な資金調達を実現しています。
(1)手続きの簡素化
申し込みから契約、資金化までの全プロセスがオンラインで完了します。請求書データが自動的に業務システムから連携されるため、手続きがスムーズです。さらには、一部の業務システムではシングルサインオン機能も対応しています。
(2)迅速な資金化
請求書を利用した資金調達が可能で、審査は最短で1営業日内に完了します。審査結果が通知された後は、最速で当日に資金化が可能です。アカウントを予め作成しておけば、必要な際にいつでも審査申し込みができます。
(3)決算書不要
利用企業は決算書を提出する必要がありません。業務システムに蓄積された受発注データや、金融データプラットフォーム「Moneytree LINK」の口座連携データを基に、リアルタイムでの審査が行われます。これにより、実際の取引に基づいた迅速な審査が実現されています。
3. 今後の展開
初めに建設業向けの業務管理システムとの連携からスタートした「BizSaaFin 早払い」ですが、将来的には他業界への拡大も視野に入れています。提携企業の増加やパートナーシップの強化を進めつつ、中小企業の事業成長やデジタルトランスフォーメーション(DX)の推進を支援していく方針です。さらに、デジタル技術を活用したサービス提供により、法人のお客様の課題解決にも取り組んでいきます。
このように「BizSaaFin 早払い」は、中小企業の新たな資金調達の選択肢として、多くの期待が寄せられています。