日本の技術とインドの未来を築く「アイティップス」
インドで新たに開校した技能訓練校「アイティップス」は、日本政府認定の教育機関として、建設業や製造業に特化した職人を育成することを目的としています。
この訓練校では、参加者が日本式のものづくりの思想や技術を学ぶだけでなく、実際の日本企業で働くチャンスも提供します。座学だけでなく、現場研修を通じて、実践的なスキルを身に付けることができるカリキュラムが組まれています。また、修了生には日本での就業機会も用意され、日本語や生活面での支援も行われます。
日本の建設業が抱える課題
日本の建設業界は、2030年までに約23万人の職人不足が予測されています。最近の有効求人倍率は5倍を上回り、人手が足りない状況が続いています。外国人技能実習生が活躍する一方で、失踪者が相次いでおり、特に建設業界での問題は深刻です。このような背景の中、アイティップスは、インドからの職人育成を通じてこの問題に対応する意義があると考えています。
しかも、特定技能2号を取得した外国人は現在わずか8名であり、これも人材不足解消への道のりの遠さを物語ります。インドは人口が急増しているにもかかわらず、雇用機会は不足しており、国際労働機関(ILO)のデータによると、若年層の失業率は約24%にも達しています。この訓練校が成功すれば、双方にとって有益な人材育成が実現できるでしょう。
経験を活かした新しい取り組み
アイティップスは、日本とインドに拠点を置き、スキルトレーニング、日本語教育、そして日本での人材紹介を通じて日本のものづくり業界に貢献しています。これにより、日本の人手不足を少しでも解消できればと願っています。
当校では、協賛企業との連携で特別訓練コースも開発しました。例えば、ドローン技術や施工アプリの操作方法など、最新技術を取り入れたカリキュラムを提供し、現場で必要とされる技能を習得できる環境を整えています。
クマールラトネッシュ社長の思い
「すべてのがんばる人に、幸せを」というミッションを掲げるアイティップスのクマールラトネッシュ社長は、インドの職人技術の標準化とその地位向上を目指しています。彼は、途上国で学校を設立したいという夢を持ち続け、現地の若者が日本の技術を学ぶ機会を提供できることに喜びを感じています。その活動を通じて、彼は努力が報われる社会の構築を目指しています。
お問い合わせ
この取り組みに関心がある方は、以下のURLから問い合わせが可能です。さまざまな企業や技術者とのパートナーシップを強化し、日本とインドの人的資源を結びつける活動は今後も続けます。
アイティップス公式サイト
会社概要
- - 会社名: アイティップス株式会社
- - 所在地: 愛知県名古屋市中村区平池町4−60−12
- - 設立: 2022年1月
この訓練校は、日本とインドの架け橋となる新しい取り組みとして注目を集めています。国際的な人材交流が進む中、今後の発展に期待が寄せられています。