障害者雇用の未来
2025-09-02 12:15:45

スウェーデンに学ぶ障害者雇用の先進事例と共生社会の実現

スウェーデンに学ぶ障害者雇用の先進事例と共生社会の実現



2025年6月、ウィズダイバーシティ有限責任事業組合がスウェーデンを訪問し、障害者就労支援の先進的な取り組みを肌で感じる機会を得ました。ここでは、視察の目的や得られた知見を詳しく共有します。

1. 視察の背景と目的


ウィズダイバーシティは2019年の設立以来、障害者雇用の拡大を目指し、特に中小企業と障害者福祉事業所の連携を強化してきました。2025年4月時点で、参加企業は16社にも達し、実雇用率は6.63%という成果を上げています。今回のスウェーデン視察は、これらの活動をさらに発展させるための学びを得ることを目的としていました。

2. スウェーデンの障害者雇用制度


2.1 Jobbtorg Stockholmでの学び


最初に訪れたのはストックホルム市営の就労支援機関「Jobbtorg Stockholm」。ここでは、スウェーデン独自の障害者雇用の仕組みについて学びました。まず、就労を希望する障害者は公共職業安定所に登録し、そこで必要な能力やスキルを評価されます。一般企業での就労が厳しいと判断された場合、サムハルという国営の障害者就労支援企業に案内され、その運営に必要な訓練を受ける仕組みです。

2.2 サムハルの取り組み


サムハルはスウェーデン政府が出資する国営の障害者就労支援企業です。全国に800以上の拠点を持ち、利用者の適性に応じた24種類の職種を提供しています。サムハルで働く障害者は、一般就労を目指す一方で、安心して働ける環境に満足している人も多いとのことです。就業支援の理念は、「社会参加」と「自立」を重視しています。

3. 実際の支援現場


3.1 ウプサラ市のスーパーマーケット


次に訪れたのはウプサラ市のスーパーマーケット「ICA Maxi Gnista」でした。このスーパーマーケット内に設置された『リソースチーム』には、障害者のスタッフが含まれており、彼らは陳列業務やカフェ業務を担当しています。チームには市の職員が同行し、業務に必要な支援を行っていますが、給料は支払われず、行政からの福祉制度に基づく支援を受けています。このシステムにより、障害者が社会参加しやすい環境が整っています。

3.2 自閉症に特化したIT企業


最終日には、特定の障害に特化した企業「Unicus Sverige AB」を訪れました。この企業は主に自閉症の方を雇用し、その特性を活かした業務を行っています。ここでの経験は、特性に基づいた雇用形態が多様な雇用の未来を形成する可能性を示唆しています。

4. 日本への適用可能性


視察を通じて、日本でもこのような先進的な取り組みを取り入れることができると感じました。働く障害者の特性や強みを活かした職種の創出が求められています。ウィズダイバーシティは、提供できるサービスを拡充し、参加企業を増やしていくことを目指しています。これにより、働く場が「雇用の場」から「居場所」へと変わることを期待しています。

5. 結論


スウェーデンの障害者雇用制度から学んだことは、雇用の質を高め、本人の特性を活かす仕組みの構築が重要であるということです。「みんなみんなみんな咲け」という共生社会を実現するため、今後も挑戦を続けていきます。


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会社情報

会社名
ウィズダイバーシティ有限責任事業組合
住所
東京都渋谷区千駄ヶ谷3-54-15ベルズ原宿ビル3F
電話番号
03-6434-0607

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