戦中の子どもたちの記憶を未来に伝える一冊が登場
2024年8月2日、東京書籍株式会社から『戦争の中でぼくらは育った』が発売されます。この本は、80年前、戦争が日常の一部だった時代を生きた子どもたちがどのように成長し、どのような経験をしたのかを綴った貴重な記録です。
戦中の実体験を後世に伝える意義
編者の小尾昭と青柳安彦によるこの書籍は、戦前・戦中の東京に住む小学生の生活を鮮明に描写しています。遊びや食事、学校生活、そして空襲や疎開といった厳しい現実。彼らが経験した出来事をもとに、今を生きる子どもたちに向けて、貴重なメッセージが送り届けられます。
当時の子どもたちが記憶を語り合い、執筆した4冊の私家文集から、特に印象深い17編を選び再編集。市井の子どもたちの視点から、臨場感あふれる文章が多数収められています。読者は、過去の物語を通して戦争の現実を「他人事」ではなく、自分たちの問題として受け止めることができるでしょう。
収録内容の多様性
本書では、遊びや食事、学校や地域での日常生活から、戦時中の報道、空襲、疎開、さらには終戦まで、様々な側面が描かれています。これにより、80年前と今のつながりを知り、歴史の教訓がいかに現在に生かされるべきかを考察するきっかけとなります。
編者のプロフィール
小尾 昭(おび あきら)
「大久保の歴史を語り継ぐ会」の代表であり、1930年生まれ。東京での教員生活を経て、理科教育の専門家として広く知られる。
青柳 安彦(あおやぎ やすひこ)
「大久保の歴史を語り継ぐ会」の幹事で、1932年生まれ。広告やデザインの分野でのキャリアを持ち、戦後の東京を撮影した写真家としても認知されています。
書籍の概要
- - タイトル: 戦争の中でぼくらは育った
- - 編者: 小尾昭・青柳安彦
- - 定価: 2,750円(本体2,500円+税10%)
- - ページ数: 208頁
- - 版型: 四六判
この一冊は、戦争を知らない世代への貴重な教育材料であり、平和教育や地域学習、しらべ学習にも役立つことでしょう。今こそ、過去を学び、未来に活かすために、手にとってみてはいかがでしょうか。