HTCとテキサス大学が連携、WebXR教育を実施し学生作品誕生

HTCとテキサス大学の教育連携

2025年5月26日、HTC（宏達国際電子股份有限公司）は、米国テキサス州オースティンに位置するテキサス大学オースティン校と協業し、WebXRによる先進的な3D創作授業をスタートさせました。このプロジェクトは、HTCの提供する3Dインターネット仮想世界「VIVERSE」の活用を中心に展開され、学生たちはその中で新たな学びを得る機会を得ました。

教育の未来を担う取り組み

今回の連携は、特に注目すべきアカデミックパートナーシップとなっており、HTCのWebXRベースのクリエイティブツール「VIVERSE Create」が正式な授業に取り入れられ、学生たちは7つの独自な仮想世界を開発しました。この新たな授業形態を通じて、XR（クロスリアリティ）や3D没入型体験の設計能力を実践的に習得し、教育界での仮想空間の有用性を示しました。

HTCは、学生たちがVIVERSE CreateやPlayCanvasなどのブラウザベースのツールを使用して、コンセプトを考案し、それを形にする過程を手掛けることで、創造性や実行力を発揮しています。このツールはインストール不要で、シンプルな設計により誰でも手軽にコンテンツの創作ができるのが特長です。

学生たちの作品とその意義

学生たちが完成させた作品は、ファンタジー系のバーチャルギャラリーや実験的なゲーム、ストーリー主導型アドベンチャーなど多岐にわたります。例えば、作品『Light and Dark』は光の演出を利用したゲーム的な構成で没入体験を創出し、一方『Your Hollow Descent』は感情的なストーリーテリングを通じて心理空間へ観る者を誘います。これらの作品は、学生たちのクリエイティブな能力が融合された結果であり、美術、物語、インタラクションの設計が見事に調和しています。

XR技術と職業創出の可能性

近年、没入型3D技術は製品プロトタイピングやインタラクティブトレーニングなど、多様な分野で活用され、2032年には関連市場が398億米ドルに成長する予測もあります。この授業を通じて、学生たちは「XR開発者」や「3D空間ストーリーデザイナー」といった新たな職業の可能性に触れることができ、そのキャリアを築く第一歩を踏み出しました。

テキサス・イマーシブ・インスティテュート（TXI）の創設ディレクターであるErin Reilly氏は、今回のパートナーシップが学生の学びを豊かにするだけでなく、3D没入型ストーリーテリングの新たな可能性を探求する場となったと語っています。彼女は「VIVERSEは学生に自由な創作の場を提供し、彼らが未来を想像し、つなげるための新しい手段です」と強調しました。

学生の声

授業に参加したTXIのNeena Calhounさんは、「テクノロジーは人々をつなぎ、物語の可能性を広げてくれます。学びがより自然に共有されるようになりました」とコメント。さらに、Ritika Banepaliさんは、「創造性とストーリーテリングへの情熱にあふれた仲間と共に作業できたことが刺激的でした」と振り返っています。

この授業で制作された5つの作品はRohitash Rao教授の「実験的ストーリーテリング」講座で、さらに2つはTXIラボのチームとの共同開発によるものであり、今回の取り組みは教育革新やクリエイティビティの育成において素晴らしい実践例となっています。

まとめ

HTCとテキサス大学の連携は、仮想空間の教育的応用に新たな道を切り開いています。学生たちの創作活動を支援することで、次世代のクリエイターたちは未来の職業像を見据えられるようになりました。更に詳しい情報や学生たちの作品については、HTC VIVERSE公式サイトや関連ページをご覧ください。今回のプロジェクトは、学びの場がどのように進化し続けるかの一つの示例です。