TDKがAvePointのバックアップ製品を導入しデータ保護体制を強化

法人向けのクラウドデータマネジメントを行うAvePoint Japan株式会社が、TDK株式会社に自社製品を提供したことが発表されました。この導入により、TDKの世界30ヵ国で展開する拠点のMicrosoft 365データ保護が一元化され、約3万人の社員が利用するグローバルなコラボレーション基盤が強化されることとなります。

TDKの背景とニーズ

TDKは1935年に設立された総合電子部品メーカーで、フェライトやコンデンサ、磁気ヘッドなど多様な電子材料を開発・提供しています。現在、TDKの企業活動はデジタル化が進み、2021年からMicrosoft 365を導入し、グローバルに展開する事業会社間の連携をスピードアップさせるための基盤を構築してきました。

これは一方で、セキュリティに関するさまざまな課題を孕んでいました。特に、国によって異なるデータ保護の法規制に対し、標準機能だけでは十分な対応が難しかったため、TDKはバックアップソリューションの導入を検討し始めました。例えば、ドイツの自動車業界との取引では「TISAXラベル」の取得が求められ、その条件としてバックアップデータをオリジナルデータとは異なる場所に保管する必要があります。また、EUのGDPRに準拠するためには、個人データをEU内で保管し、一定の期間を超えたデータ保持が訴訟リスクに繋がる可能性もあることから、複雑な対応が求められました。

AvePointの選定理由

これらのニーズに応えるため、TDKは複数のMicrosoft 365バックアップ製品を比較した結果、主に以下の点がAvePointを選ぶ決め手になりました。
1. 各地域からの具体的な要望に対する対応力
2. ランサムウェア対策機能の充実

AvePointが提供する「Cloud Backup for Microsoft 365」は特に日本国内で高い評価を受けており、すでに300社以上の企業や自治体で導入されています。年内には400社への導入を目指しており、多くの成功事例を積み重ねています。

TDKの期待とコメント

TDK経営システム本部のビジネスシステムグループ部長、梶本尚志氏は、Microsoft 365を活用したグローバルなコラボレーション基盤が期待以上の成果を上げているとコメント。国をまたいだプロジェクトをスムーズに進める中でも、蓄積されたデータや情報資産を安全に保護することの重要性が増していると述べています。

AvePointの製品特徴

AvePointの「Cloud Backup for Microsoft 365」は、以下の機能を持ちます：

- データ保護管理：Teamsチャットを含む様々なデータを自動バックアップします。
- データ復旧対応：必要なデータを迅速に復元し、操作ミスやマルウェア攻撃からの回復も可能です。
- 運用管理・モニタリング：SaaS型サービスにより、ストレージ構築コストを抑えつつ迅速な対応が実現します。

これにより、TDKは安心してデータを管理・運用し、今後の業務拡大に向けた強力な基盤を築くことができると期待されています。

AvePointについて

AvePointは、Microsoft 365を含むクラウド環境におけるデータ移行や運用管理を支援するグローバル企業です。2001年に創業し、今では25,000社以上、900万人以上のユーザーにサービスを提供しています。日本法人であるAvePoint Japanも、成長を続けており、近年では導入企業数が800社を超えています。

このように、TDKとAvePointの提携は、企業のデジタル化への取り組みをさらに加速することでしょう。ビジネス環境がますますデジタル化していく中で、こうした信頼性のあるデータ保護ソリューションのニーズは高まっていくことでしょう。