概要
2025年2月19日、東京のGINZA SIXにある株式会社プレイドのオフィスで、「RESEARCH Conference Lightning Talk 2025」が開催されました。このイベントはオンライン配信も行われ、150名を超える参加者が集まりました。
イベントの目的とコンセプト
このカンファレンスは、デザインリサーチやユーザーエクスペリエンス(UX)リサーチの実践的な知識を共有し、リサーチの重要性と可能性を広めることを目指しています。特に、日本で活動する専門家たちが集まり、それぞれの視点からリサーチの価値を検証する場となっており、行政、大企業、スタートアップなど、さまざまな立場の人々が互いに学び合うことが期待されています。
ライトニングトークセッション紹介
イベントは、オープニングトークを含む計7セッションで構成され、各登壇者が約5分間のプレゼンテーションを行いました。
オープニングトーク
株式会社プレイドの難波佳代子氏は、企業のリサーチ内製化の重要性について紹介しました。顧客理解を深めサービス向上を図るための具体的な取り組みが述べられ、行動ログの解析から施策の導出までの支援内容が強調されました。
LT1: クライアントワークにおける実践
アイスリーデザインの平光蔵氏は、自発的にリサーチを行うことの重要性を強調しました。特に、B2BやB2Cの現場でのユーザーインタビューを通し、実践しなければ得られない知見の幅広さについて語りました。
LT2: プラットフォームプロダクトの導入事例
セーフィー株式会社の佐藤文愛氏は、10年間続くプロダクトへのリサーチ導入の成功事例を発表。社内でのリサーチの意義やその結果、開発メンバーの納得感をどう得るかについて話しました。
LT3: 自治体におけるデザインリサーチ
株式会社リ・パブリックの清水淳史氏は、鹿児島県日置市の実践事例を通じて、「市民参加型の総合計画策定」の重要性を語りました。市民が自らの生活に関わる形でのリサーチを提言しました。
LT4: 自主調査の実践
トヨタコネクティッドの大塚小容子氏は、モビリティ体験に関するリサーチの重要性と社内の自主調査による価値の向上について説明。調査成果をいかに広めるかがキーポイントだと述べました。
LT5: リサーチの社内流通
スマートバンクの園田麻綾氏が、家計簿アプリを手掛けるスタートアップでのリサーチ浸透の取り組みを紹介。具体的な社内施策がリサーチの価値向上にどう寄与するかを示しました。
LT6: 分散リサーチの価値理解
プレイドの鈴木健一氏は、社内のリサーチ活動を整理することで、重複や無駄を省き、組織全体で最大限の価値を出すための「地図」を構築するアイデアを提案しました。
懇親会と参加者の交流
ライトニングトークセッションの後、参加者は現地会場で懇親会を開催。軽食やドリンクを楽しみながら、登壇者や他の参加者との情報交換やネットワーキングが行われ、実践のさらなる深掘りを行う場となりました。
まとめと今後の展望
閉会の挨拶では、多様な視点からリサーチ結果が共有された意義が強調され、特に街づくりにおける新たな参加型リサーチの可能性が語られました。次回のRESEARCH Conferenceは2025年9月7日に開催されることが発表され、5月7日からはスポンサーの募集も始まります。リサーチの未来をさらに高めていくための情報を、今後も発信していく予定です。