CARRO JAPAN、環境負荷軽減のためのEVシミュレーションプロジェクトを完了
CARRO JAPAN株式会社(東京都港区)は、中外製薬株式会社と連携し、営業車両の環境負荷を低減するための電気自動車(EV)導入シミュレーションプロジェクトを成功裏に完了しました。プロジェクトは2025年1月に開始し、6月には結果がまとまりました。 このシミュレーションプロジェクトでは、中外製薬の医薬情報担当者(MR)が使用する営業車両から取得された走行距離データを基に、CARRO JAPANの「EVデジタルツインシミュレーション」という独自の技術を駆使し、EV導入の効果を分析しました。この取り組みの結果、具体的な移行台数や環境負荷の削減効果が数値で示され、EVの導入が環境保護に役立つことが明確に示されました。
プロジェクトの背景と目的
中外製薬は、2030年を目標として、自社の営業車両に関わる総燃料使用量を2019年比で75%削減するという環境目標を掲げています。この目標達成のため、CARRO JAPANはEV導入の効果を数値化することにより、中外製薬の移行診断や台数削減のための支援をおこなっています。
シミュレーションの実施内容
本プロジェクトにおいて、CARRO JAPANは2025年2月から4月にかけて、日本全国の事業所から20台の営業車両を対象に、3車種のEV(軽乗用、コンパクト、SUV)の導入分析を行いました。実際の運転者の運転傾向や訪問ルート、さらに地域特性(気候や地形など)を組み合わせることで、ガソリン車からEVへの移行がどのように可能であるかを検証しました。また、業務に必要な充電設備の利用想定を3パターン設定し、それに基づいた分析も実施しました。
分析の結果と効果
この分析から、特に首都圏の営業車両についてはEVへの移行が容易であることがわかりましたが、一方で地域によっては運転者の運転傾向や訪問ルートが異なり、EVの導入が困難なケースも存在しました。 定量データをもとにSUVタイプのEVにおいては、20台のうち7台の導入が可能であり、年間約1トンのCO2排出量削減が見込まれました。 これにより、中外製薬が掲げる中期的環境目標の達成に向けて、具体的な計画の策定が可能となりました。
今後の展開
このプロジェクトで得た知見は、今後のスケーラビリティ検証や、他事業所における異なる地理条件の分析にも活用される予定です。また、低稼働の車両の洗い出しやカーシェアへの移行など、多角的なアプローチが検討されています。
CARRO JAPANは、今後も中外製薬の中期的環境目標を達成するために、EV導入の最適化を進めていく方針です。
CARRO JAPAN について
CARRO JAPANは、ソフトバンクとシンガポールに本社を持つCARRO(Trusty Cars)の合弁企業であり、AIやITテクノロジーを活用して、日本国内の車両マッチングプラットフォームや関連ソリューション事業を展開しています。
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