GIGAスクール構想に向けた新たな運用体制
大日本印刷株式会社(DNP)は、レノボ・ジャパン合同会社と協力し、来年度から文部科学省が進めるGIGAスクール構想の第二期に向けた情報端末の予備機運用体制を整備しました。この取り組みは、全国の小中学校に配布予定の予備機の保管および運用管理を効率的に行うことを目的としています。
GIGAスクール構想とは?
GIGAスクール構想は、文部科学省が2019年度より始めたプロジェクトで、全ての児童や生徒にデジタル端末を配布し、高速ネットワーク環境を整備することを目指しています。第一期では大きな進展が見られたものの、端末の故障が予想以上に発生し、教育現場ではICTを活用した学びが中断する場面も見受けられました。
予備機運用体制の構築理由
このような課題を受け、文部科学省はGIGAスクール構想の第二期において、初期に導入した端末の更新や予備機の整備に注力することを決定しました。具体的には全児童・生徒数の15%以内に向けた予備機の設置が補助対象となりますが、予備機の管理や保管の負担が教育現場にとって大きな問題となることが予想されます。DNPとレノボは、この問題に対処するために協力し合い、予備機の保管を無償で行うサービスを導入することにしました。
具体的な運用サービスの内容
新しい運用体制の下、各自治体から預かった予備機を迅速に供給するための管理体制が構築されます。具体的には、以下のようなサービスが提供されます:
1.
安全な保管と運用管理: 予備機を災害等への備えとして、確実に保管し、品質劣化を防ぎます。
2.
迅速な予備機の提供: 故障が発生した端末を迅速に代替する体制が整備され、教育機関の運用負担を減少させます。
3.
定期的な充電: 予備機のバッテリー劣化を防ぐための定期的な充電も行われます。
4.
キッティングサービス: 使用する際にすぐに運用できる状態に整備された予備機の提供が実施されます。
各企業の役割
このプロジェクトでは、DNPが予備機運用の全体統括を行い、事務局として機能します。一方、レノボ・ジャパンはGIGAスクール端末の販売を行い、日本郵便および佐川急便が端末の保管や配送業務を担当します。全国的なネットワークを活かして、各学校に対する迅速なサービス提供を実現します。
取り組みの今後の展開
DNPはこの取り組みを拡大し、GIGAスクール構想におけるICT活用を支援していく意思を表明しています。この新たな運用体制は、全国の児童や生徒に対する質の高い学びを提供するための基盤となることでしょう。教育現場におけるICTの利用が円滑に進むことを期待しています。
以上がDNPとレノボによる新たなGIGAスクール端末の予備機運用体制の概要です。この取り組みが、教育の質を向上させる一助となることを願っています。