名古屋で繰り広げられる豪華活劇「国性爺合戦~虎が目覚めし刻」
2024年12月13日、名古屋市青少年文化センター アートピアホールにて、地元のアイドルや俳優を迎えた30-DELUX NAGOYAの新作「国性爺合戦~虎が目覚めし刻」が華やかに幕を開けました。本作品は、近松門左衛門の原作を基にした、日本と中国を舞台にした壮大な物語として、これまでに文楽や歌舞伎を通じて多くの人々に親しまれてきました。
この新たなアレンジは、2020年にスタートした「名古屋にアクションエンターテイメントを!」をテーマに掲げた30-DELUX NAGOYAの第4弾の公演です。2016年に上演し、1万人を超える観客を動員した「新版 国性爺合戦」を、名古屋を拠点に活動する劇作家の刈馬カオス氏が洗練された人間描写を加えて再構成しました。「通し狂言」として生まれ変わった本作は、キャストやスタッフに地域にゆかりのある優れた人材を選び、「メイドイン名古屋」と名付けられるほどの和風アクションエンターテイメントに仕上がっています。
主演には、迫力のあるアクションを得意とする村瀬文宣が和藤内役を演じ、元「SKE48」の高畑結希や杉山愛佳、「カラフルダイヤモンド」の内海太一や岡大和など、名古屋のエンタメ界を牽引する情熱溢れるキャスト陣が揃い、観客を引き込んでいきます。全25名からなるキャストは、作品の中で30-DELUX流のアクションエンターテイメントを巧みに演じ、物語は一気に深まっていきます。
本作は、登場人物それぞれの苦悩や葛藤、決意といった内面的な要素に迫っており、現代に生きる人々の心に響くメッセージを届ける内容です。脚本と演出を手掛けた刈馬カオス氏は、「見せ場が多く、非常に挑戦的な作品でしたが、チーム一丸となり直前までブラッシュアップを続け、しっかりとした作品に仕上げることができました」とコメントしています。
ゲネプロ公演では、キャストたちから感想が相次ぎました。和藤内役の村瀬文宣は、「あっという間の2時間20分で、和藤内を完全に演じ切りました。どの役にも見せ場があり、自然に感情移入できる作品となりました」と話しました。小むつ役の高畑結希は、「皆のエネルギーが舞台上でどんどん高まるのを感じました。これから千秋楽に向けさらにパワーアップしていきます!」と意気込んでいます。
韃靼王役の三隅一輝は、「これまでにない手応えを感じています。本番を重ねるごとに、新たな姿をお見せ出来ると思います」と語り、舞台初体験の杉山愛佳は「稽古とは違った素晴らしいオーラを感じました。役に没入できました」と興奮を隠せない様子でした。
本作品のあらすじは、17世紀にさかのぼり、かつて明国皇帝の側近だった老一官が新たな家庭を築く様子から始まります。彼の息子・和藤内は、日本と明の血を引く運命を持つ子として育ち、母の教えを胸に、困っている人々を助けるために海を渡る決意をします。このように、国を奪われた人々の壮大な物語が繰り広げられるのです。
公演は、2024年12月13日から15日までの4回にわたり、名古屋市青少年文化センター アートピアホールで行われる予定です。一般チケットは8,200円で、詳細は公式サイトにて案内されています。地域の若き才能たちが織りなす新たな名作に、ぜひご注目ください。