カプセルトイの人気を支える世代間の違いとその魅力とは

カプセルトイ市場の需要が拡大中

デジタル時代の中でも、カプセルトイは老若男女幅広い層に支持され続けています。株式会社ハピネットの調査によると、カプセルトイの市場規模は2023年度に640億円に達し、前年よりも5％の増加を見込んでいます。この成長を支えるのは、特に若年層と女性の支持です。調査では20歳以上の3割、19歳以下の7割がカプセルトイを購入した経験があることが示されており、特に20代と30代の女性においては、専門店の認知度が90％を超えていることが確認されました。

大人のカプセルトイ経験

成人になってからカプセルトイを購入したことがある人は全体の35％に達しますが、19歳以下では68.7％に上ります。この傾向は特に女性に顕著で、20～30代の女性層では半数以上が購入経験を持っています。また、女性は男性よりも高い割合で購入履歴があることも明らかになりました。興味深いのは、20代男女の60％以上が目的を持って専門店に訪れている点です。すなわち、何を買うかを決めた状態で来店する人が大半を占めています。

カプセルトイ専門店の利用状況

カプセルトイ専門店の利用経験では、全体の約54％が「利用したことがある」と回答しており、特に20～30代女性の利用率は昨年から大幅に増加しています。この層での認知度は、知っている含めて90％以上というデータも見られ、カプセルトイ専門店は確実に若い世代の中で定着していることが明らかとなっています。女性の利用意欲が高まっているという調査結果は、興味深い現象と言えるでしょう。

一回の購入での支出傾向

さらに、カプセルトイ専門店を利用する人の方が、購入時に使う金額が大きくなる傾向が見られます。一般的には400円から1,000円未満が最も多かったものの、専門店の利用者は400円から1,000円未満の範囲に含まれる割合が58％以上になっています。また、20代では1,000円以上の支出をする割合も高く、他世代と比較すると、一度に多くのカプセルトイを購入する動向が顕著です。

カプセルトイの魅力

カプセルトイの魅力については、男女共に「クオリティの高さ」が最も多く挙げられています。ただし、特に20代女性では「SNS映え」に対するニーズが顕著に増加していることも注目ポイントです。カプセルトイのコレクションをSNSにアップする人が増えてきており、これが人気の一因となっています。特に若年層では、機械を回す楽しさを重視する意見も多く、カプセルトイに対する強い関心が伺えます。

ハピネットの取り組み

株式会社ハピネットは、全国に約37万台のカプセルトイ自動販売機を設置し、さらに新たな顧客層の開発に努めています。また、2019年からカプセルトイ専門店『gashacoco（ガシャココ）』を展開しており、全国に127店舗を持つなど、事業を拡大しています。さらに、2024年にはアメリカ市場にも進出を果たす予定です。カプセルトイの人気の背景には、こうした企業の多様な戦略と市場拡大の努力があることが浮き彫りになっています。