6G時代に向けたミリ波通信のさらなる進化
NTTドコモと日本電気(NEC)は、令和6G時代における通信技術の向上に向け、共同で大容量ミリ波通信の実証実験を行い、その結果として、複数の高速移動車両において安定した通信が実現できることを確認しました。この技術は、将来の自動運転や新しい車内体験の実現に寄与する可能性があります。
実証実験の経緯
近年、高い周波数帯を使用する通信が注目されていますが、高速移動する車両内では通信品質が継続的に低下する問題があります。これは、移動中に基地局との接続が頻繁に変わり、電波のドップラー効果や伝搬遅延によって生じるものです。そこで、両企業とNTTは過去の研究を基に、この課題に対する効果的な解決策を模索してきました。
2025年には、単一の高速移動車両に対して信号の送信周波数を補正する技術に成功しましたが、本実証実験では複数の車両が同時に安定した通信を行える技術の開発が行われました。
新しい通信技術の概要
本技術は、基地局のアンテナごとに各無線端末から送信される参照信号を利用し、無線端末車両に最適な送信周波数やタイミングを事前に推定するというものです。これにより、各車両の通信品質を向上させるだけでなく、互いの通信を干渉させることなく行うことが可能になりました。
この技術の実証実験は、2026年3月26日から27日にかけて国土交通省の施設で行われ、複雑な6G通信環境を模擬しました。3台の基地局を150メートル間隔で配置し、時速60キロで走行する2台の車両が実験に用いられました。結果として、両特性の通信技術を比較した際に、新技術を利用した場合は古い技術に比べて約1.3倍の通信能力を発揮したことが確認されました。
実証実験の成果
新人技術の導入により、スループットが向上し、規制されたトンネル内でも安定した通信が可能です。本技術を適用した場合、受信周波数やタイミングの補正により、安定して380Mbps以上のスループットを維持できました。これにより、通常の基準を大きく上回り、高速移動中でもストレスフリーな通信が期待されます。
今後の展望
これらの成果を背景に、6G技術の社会実装へと向けての期待が高まります。特に、車両内における拡張現実(XR)サービスや、生成AIを用いたリアルタイム情報提供などの新たな体験価値の創出に貢献することが見込まれています。また、高速鉄道や幹線道路でのさらなる実証実験を進めることで、6Gに基づいた安定した大容量通信の実現を目指しています。
今後、2026年5月に東京で開催される「ワイヤレスジャパン」と「つくばフォーラム」において、実証成果を公開予定です。私たちの生活を変える新たな技術へ期待が寄せられています。