ZEISS、革新的な眼科手術顕微鏡「ARTEVO 850/750」を発売
カールツァイスメディテック株式会社は、新たな眼科手術用顕微鏡「ZEISS ARTEVO 850」と「ZEISS ARTEVO 750」の販売を開始しました。11月14日には、京都市で開催された第78回日本臨床眼科学会で国内初展示され、多くの医療関係者から注目を集めています。
従来機を凌駕する高性能
ZEISS ARTEVOシリーズは、ZEISSの光学技術の粋を集めた製品です。ARTEVO 850は、HDRモニターと2台の4K 3-Chipカメラにより、自然で忠実度の高い手術画像を実現。55インチの3Dモニターは、術者の負担を軽減する「heads-up surgery」を可能にします。長時間の手術でも、快適な姿勢を保つことができます。
一方、ARTEVO 750は、光の色温度を調整できるRGB LED照明や、データオーバーレイなどの高度な機能を搭載。手術ワークフローの向上に貢献します。両機種には、術中OCT搭載モデルもあり、リアルタイムで角膜や眼底組織を観察でき、手術の精度向上に役立ちます。
注目すべき機能
RGB LED照明: 赤、緑、青のLEDを組み合わせることで、様々な色温度の照明を生成。術者の好みや症例に合わせて、最適な照明環境を構築できます。また、LEDは長寿命で経済的です。
AdVision®: 術中OCT内蔵機種に搭載。データオーバーレイ機能により、従来機と比較して40%向上した解像度とコントラストを実現し、より詳細な手術データを確認できます。
術中OCT: リアルタイムでOCT画像を確認可能。眼球構造の観察をサポートし、「AutoZ」機能やノイズリダクション機能も搭載しています。
HDRモニター(ARTEVO 850): 10億色以上の色で術野を自然に再現。暗い領域と明るい領域を同時に鮮明に可視化します。
ハイブリッドモード(ARTEVO 850): 3Dビジュアライゼーションと光学接眼レンズでの術野表示を簡単に切り替え可能。手術室のスタッフも大型モニターで手術の様子を確認できます。
カールツァイスメディテック株式会社のコメント
同社の田中克和ヴァイスプレジデントは、「ZEISSはお客様の期待を超える革新的なソリューションの提供に注力しています。ARTEVO 750とARTEVO 850は、他のZEISS製品とのデジタル接続によりシームレスなワークフローを実現し、より快適な手術環境を提供します。」と述べています。
まとめ
ZEISS ARTEVO 850/750は、最先端の光学技術と革新的な機能を搭載した、次世代の眼科手術顕微鏡です。高い画像品質、快適な操作性、そして高度な機能により、眼科手術の未来を大きく変える可能性を秘めています。今後の展開にも注目です。