近年、流行となっているノスタルジックなアイテムは、多くの人々に懐かしさを与えます。その中でも、神戸マッチ株式会社が展開する人気のお香「hibi」を製造する後ろ盾として知られる同社が新たにラインアップする商品は、昭和時代のマッチ箱デザインを復刻したユニークなコラボレーション商品です。これらのアイテムは、M.D.F(マッチデザインファクトリー)プロジェクトの一環として発表されました。製造元の神戸マッチは、兵庫県揖保郡太子町に本社を構えており、着火具のいらないお香「hibi」で知られています。一般家庭でこの製品を手にすることができるのも魅力的です。
このプロジェクトの目指すところは、忘れられつつあるマッチの豊かなデザイン性を再認識し、現代の生活においてそれらを楽しむことであります。特に、マッチ棒を擦って火を点ける行為は徐々に一般的ではなくなり、日常品としての魅力が減少しています。神戸マッチは、かつて多くの家庭にあったマッチ箱が持つ魅力を再評価し、消耗品ではなく、ストーリーを持つアイテムとして再提案することに注力しています。
具体的には、6月3日より、並型レトロマッチが2個セットで36の異なるデザインで販売開始されます。価格は各440円(税込)で、全体で72柄の中から好みの組み合わせを選ぶことが可能です。このマッチボックスの魅力は、単なる消耗品としてではなく、インテリアとしても楽しむことができる点です。さらに、アウトドアイベントや防災時の必需品としても活用できます。そのため、コレクターアイテムとしての側面もあるため、集める楽しみもあります。
各デザインは多様性に富み、AシリーズからFシリーズまでそれぞれ趣向を凝らしたデザインが展開され、全てがレトロな雰囲気を漂わせています。例えば、Aシリーズでは「桜と三美人」や「富士桜白」といった日本の美を感じさせるものが、黒猫やパイロットなどをテーマにしたBからCシリーズでも、個性豊かなデザインが取り揃えられています。
また、6月下旬には、レトロマッチボックスのデザインを施したTシャツも販売予定です。このTシャツは100%USコットン製で、サイズはSからXLの4つのサイズ展開があります。価格は各5,940円(税込)となっており、お届けには約3週間の時間がかかります。こちらもレトロな雰囲気を楽しむアイテムとして注目されています。
神戸マッチの製造活動は、兵庫県姫路地方の伝統的な地場産業の一環として位置づけられています。1929年に創業された同社は、家庭向けのマッチ以外にも、企業や飲食店向けの広告素材やノベルティグッズなど多岐にわたるアイテムを手がけています。そして、2015年には新たなブランド「hibi」を発表し、以来そのユニークな形態で国内外に販路を広げることに成功しました。さらに2023年9月には東京蔵前に新たなコンセプトストアをオープンし、多くのファンを魅了しています。
このように、神戸マッチはただのマッチ製造業者にとどまらず、文化的な価値を持つ商品を生み出す創造的な企業としての側面を持っています。レトロマッチ商品を通じて、あの頃の日本を身近に感じながら、現代のライフスタイルに取り入れていける良い機会だと言えるでしょう。