三和建設が目指す食品工場の理想的な環境:「ビルトインオイルコレクター」の誕生
食品工場の設計・建設で長年の実績を持つ三和建設株式会社は、最新の技術で「ビルトインオイルコレクター」を開発した。この新たな製品は、食品製造現場の油煙問題に本格的に立ち向かうために、富士工業株式会社(FUJIOH)との共同開発で生まれた。これまで業界が抱えてきた課題を解決し、工場の衛生管理を向上させる存在となる。
油煙問題の深刻さとは?
油煙問題は、食品工場内において調理時に発生する油を含んだ煙が、設備や環境に及ぼす悪影響を指す。油が混じった煙は室内に広がり、壁や天井に付着してしまい、清掃が難しくなる。さらに、この油汚れが原因で施設内に菌が繁殖することもあり、衛生環境を脅かす要因となっている。特に近年では、空気の流れを整える「陽圧管理」が主流だが、油煙対策では逆効果となるケースも多く、隣室への流入の危険性をはらんでいる。
このような油煙の蓄積は、製造機器に深刻な影響を与えるだけではなく、「ダクト火災」といった二次災害のリスクも考えられる。火災は見えない場所で進行するため、気づいた時には手遅れになることも。これらの問題は食品工場にとって喫緊の課題といえる。
「ビルトインオイルコレクター」の革新性
三和建設が開発した「ビルトインオイルコレクター」は、食品工場における油煙対策の救世主となる製品だ。この装置は、従来のフィルターで油を吸着するのではなく、1500回転で回るディスクによって油煙を物理的に分離する仕組みを持つ。
この方法の利点は、油を弾き飛ばすため性能が持続的であり、ダクト内への油の侵入を防ぐことができる点にある。その結果、工場内の安全性が向上し、油による故障を未然に防ぐことが期待できる。
さらに、このコレクターはメンテナンス面でも優れている。ディスクは凹凸のない平坦な構造のため、清掃も非常に簡単だ。実証データによると、テストを行った製菓工場では、これまで1週間に45分かかっていた清掃作業が半分以下に削減され、作業効率の大幅な向上が見込めることが示された。
確かな除去性能
「ビルトインオイルコレクター」は、実際の製造環境で94.9%という高い油捕集率を記録した事例もある。特定のある製菓工場でのテストでは、排気フードからの油煙漏れが改善され、環境も大幅に改善されたと報告されている。このように、具体的な数値でその効果が示されていることは、食品業界にとって安心材料となる。
今後の展望
この革新的な製品は、FOOMA JAPAN 2026に展示される予定だ。油煙問題やダクト火災への不安、さらには清掃コストの削減を検討している食品工場にとって、革新技術として大いに期待されている。
三和建設とFUJIOHが共同開発した「ビルトインオイルコレクター」は、食品工場の環境改善と安全性向上を実現する新たなソリューションとして、多くの工場に導入されることが期待されます。