2024年度上期デベロッパー調査結果から見る住宅市場の動向
2024年度上期、デベロッパー調査が実施され、結果が公表されました。この調査には、マンションデベロッパー25社と戸建デベロッパー12社が参加し、回答率は100%という高水準を記録しました。調査のポイントを詳しく見ていきましょう。
マンション市場の販売価格の動向
調査結果によると、マンション市場ではすべての価格帯で販売価格が上昇していることが明らかとなりました。特に、高額な販売価格帯では、その上昇率がより顕著に現れています。これは、主に需要が堅調であることや、資材費の高騰が影響していると考えられます。一方で、戸建市場では価格帯によって異なる動向が見られ、「8,000万円以上1億円未満」価格帯においては上昇が続くものの、それ未満の価格帯では販売価格が下落しているとのことです。
デベロッパーの仕入れ状況
デベロッパー各社の仕入れ状況については、7割を超える企業が「苦戦している」と回答しています。この苦戦の主な理由としては、「用地価格が検討可能水準以上に高騰しており、仕入れが困難」といった声が挙げられています。特に、土地の価格が不動産業者の投資判断に大きな影響を与えていることが伺えます。
住宅ローン金利の影響
また、マンション市場における住宅ローン金利が上昇した場合、供給戸数への影響も懸念されています。調査によると、金利が0.5%上昇した場合、供給戸数が「10%以上減少する」と答えたデベロッパーが27%、さらに「10%未満減少する」とする回答も38%に上りました。販売価格についても、「10%以上下落する」と予想するデベロッパーが8%、また「10%未満下落する」とする意見が50%との結果が出ています。
まとめ
この調査を通して、2024年度上期の住宅市場の価格動向やデベロッパーの仕入れ状況、金利影響を受けた今後の見通しが明らかになりました。市場の変化に対して各デベロッパーがどのように対応していくのか、引き続き注目が必要でしょう。
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