移り行く将棋界と青野照市九段の情熱
将棋界において、青野照市九段はその存在感と独自のスタイルで多くの人々に影響を与えてきました。71歳で現役棋士を引退した彼の心境や、将棋に人生を捧げた日々の裏側に迫ります。
青野九段の奨励会時代
青野九段の将棋人生は、奨励会から始まりました。朝から晩まで先輩棋士たちのあわただしい要求や無理難題に振り回され、「笑顔の写真は一枚もない」と語るその時期は、決して楽な日々ではありませんでした。しかし、その厳しさが彼を鍛え上げ、強い棋士へと育てあげたのです。
鷺宮定跡と横歩取り青野流
青野九段が若手時代に編み出した「鷺宮定跡」は、彼の将棋におけるスタイルを確立しました。その後、ベテラン棋士として名を馳せた青野九段は、「横歩取り青野流」という独自の戦法を創案し、将棋の戦略に新たな風を吹き込みました。これらの戦法は多くの対局者に影響を与え、彼自身にとっても誇り高い成果となったのです。
将棋の普及活動
引退後、青野九段は将棋の普及活動に力を注ぎました。通常の盤よりも小さな「9マス将棋」を考案・商品化し、将棋を初めて体験する人でも楽しめるようにしています。こうした取り組みは、将棋がより多くの人々に親しまれる手助けとなっており、青野九段の将棋に対する情熱が感じられます。
『嶌信彦 人生百景』に登場
4月の第2・第3日曜日、青野九段はTBSラジオ『嶌信彦 人生百景「志の人たち」』にゲストとして登場します。この番組では、ジャーナリストの嶌信彦がさまざまな分野の志を持つ人々にインタビューを行い、その生き様を掘り下げていきます。青野九段の回では、彼の奨励会時代の苦労や、将棋界での経験談、そして将棋への熱い思いを語る予定です。
終わりに
現役最年長棋士としての引退を迎えた青野照市九段。彼の将棋人生の中に秘められた情熱や経験、そして将棋への愛が、今後の将棋界にも新たな影響を与え続けることでしょう。ぜひ彼の足跡を辿り、その思いを受け取っていただきたいと思います。