オフィス職から現場職への転職を考えるビジネスパーソンの実態とは?
最近、働き方に対する考え方が大きく変わりつつあります。X Mile株式会社が行った調査によれば、ビジネスパーソンの約71%が「条件次第で現場職に転職もあり」と考えていることが判明しました。本記事では、その背景にある事情や人々の意識の変化について詳しく解説します。
調査内容と結果
X Mile株式会社は、20代から60代のビジネスパーソン1,000名を対象に調査を行いました。被調査者は半数がオフィス職(ホワイトカラー)、残り半数が現場職(ブルーカラー)で、それぞれの働き方や将来の不安についての意見を集めました。
調査結果によると、オフィス職の71%が「条件次第で現場職への転職が可能」と回答しました。特に、AIによる業務代替が懸念される層ほど現場職転向の意欲が高まる傾向も見られました。
条件次第で現場職へ転職
オフィス職の従事者に「どのような条件で現場職に転向したいか」と尋ねたところ、最も多かったのは「休日や勤務時間が改善されるなら」という回答で約37%を占めました。次に「年収が大きく上がるなら」との答えが36%に上りました。このことから、働き方や給与面での条件が転職の大きなポイントになっていることがうかがえます。
AI代替リスクの影響
調査結果では、AIによって自分の業務が代替されるというリスクを強く感じている層ほど、現場職への転向を考える傾向が強いことが明らかになりました。AIによる仕事の代替リスクをほぼ100%と感じている人たちの中では、16人中の16人が「条件次第で現場職への転職が可能」と回答したのに対し、自分の業務はAIにあまり影響されないと思う人の中では、その割合が45%に留まりました。
現場職の意識
一方、現場職の従事者に自分の業務がAIによって代替される可能性について聞いてみると、284人が「ほぼされない」と回答しました。これはオフィス職の回答とは対照的で、オフィス職の方がAI代替の不安を強く感じているようです。
仕事の不満と将来の不安
調査により、両者の仕事に対する不満も明らかになりました。現場職では「給与や待遇が低い」という不満が最多であり、オフィス職では「人間関係や精神的ストレス」が目立ちました。また、将来に対する不安は両者とも「年収が上がらないこと」でしたが、現場職は体力的な限界を気にしているのに対し、オフィス職はAIや景気の影響を懸念しています。
まとめ
X Mile株式会社は、今回の調査を通じて、日本の労働市場における職業観の変化を浮き彫りにしました。特に、AI代替リスクの高まりが「ホワイトカラー」から「ブルーカラー」への転職意向に影響を及ぼすという点が注目されています。現場職は社会的意義を感じている一方で、給与や待遇に対する不満も多く、条件の改善が求められる状況です。今後も、より良い働き方を実現するための取り組みが期待されます。