Chiicup®がTIB SHOPに出展
日本初、A4サイズに収まる携帯型のカップトイレ「Chiicup®(ちぃかっぷ)」が、東京都のスタートアップ支援プログラム「TIB SHOP」に採択され、2025年8月4日から10月初旬までの2カ月間、東京都千代田区有楽町にて実物の展示販売を行うことが決まりました。
災害時のトイレ問題
内閣府の調査によれば、今後30年以内に70%の確率で首都圏で地震が発生する可能性があり、約800万人が帰宅困難となる危険性があります。特に、避難所では「汚トイレ」や長蛇の列のため、女性がトイレを我慢する場面が多発します。このような状況は、エコノミークラス症候群や誤嚥性肺炎、膀胱炎といった健康リスクを引き起こす原因にもなります。そこでChiicup®は、こうしたトイレの問題を解決するために開発されました。
Chiicup®の特徴
Chiicup®は「女性の尊厳を守るトイレ」として設計されています。構造上、立ったままや座ったままでも、一人で静かに使用できるようになっており、使用後は凝固剤で処理して袋に密封できます。これにより、女性特有の健康や衛生面の問題にも配慮しています。また、ビニール袋と凝固剤があれば、何度でも使用可能なため、持ち運びにも便利です。アウトドア活動や長時間の移動時にも役立つアイテムとしても注目されています。
TIB SHOPでの出展の意義
Chiicup®は東京都の「第13回 TIB PITCH」に選ばれたことで、TIB SHOPに出展する機会を得ました。出店期間中には、実物を手に取り、使用シーンを具体的にイメージできる展示が行われる予定です。これにより、多くの方に「帰宅困難時や緊急時、アウトドア用のトイレ問題」について考えてもらう良い機会となることを目指しています。
開発の背景
開発者は北海道出身で、新潟中越地震の際にボランティアとして参加。看護師としてのキャリアを経て、19年後に「人の役に立ちたい」との想いから防災士の資格を取得しました。災害時の健康被害を減らすために特許を取得したChiicup®は、女性や在宅避難者の命と尊厳を守ることを目的にしています。これまでに多くのメディアにも取り上げられ、関心が高まっています。
転換点としての出店
これからの展望として、Chiicup®は家庭向けの防災トイレとしてオンラインでの販売も開始されている中、TIB SHOPでの出展を通じてさらに利用者を増やしたいと考えています。この機会により、より多くの方々がトイレ問題に対する意識を持つきっかけとなることを願っています。
まとめ
Chiicup®は、災害時における女性のトイレ問題を解決するために開発された注目の製品です。東京都のスタートアップ支援プログラムを通じて、より多くの人がこの製品に触れる機会を持つことで、災害時のトイレの重要性を認識し、備える意識が広まることを期待しています。今後の展開にも大いに注目が集まります。