ガザ停戦から3ヶ月、子どもたちは依然として危険な状況に
2026年1月13日、スイス・ジュネーブにて行われた定例記者会見で、国連児童基金(ユニセフ)の広報官ジェームズ・エルダーが、ガザにおける現状を報告しました。この3ヶ月、停戦が発効しているにもかかわらず、ガザ地区では100人以上の子どもたちが命を落としたとされています。この状況は、停戦が実現しようとも、子どもたちがどれほど危険な目に遭っているかを物語っています。
停戦にも関わらず続く命の危機
停戦が始まった10月以降、ガザではほぼ毎日1人の子どもの命が奪われている計算です。爆撃や銃撃の頻度は減少しましたが、まったくなくなったわけではありません。ガザの人々は、現在も息苦しい状況の中で危機的な生活を強いられています。エルダー広報官は、「この状況は、他の地域であれば危機的と見なされるものであり、停戦がかえって視界からガザの子どもたちを消してしまった」と警鐘を鳴らしました。
また、ユニセフは停戦以来、報告された60人の男の子と40人の女の子の死亡を記録しており、この数字は実際にはさらに多くの子どもたちが命を落とした可能性があることを示唆しています。負傷した子どもたちの数は何百人にも上り、その多くが心身に残る傷を負っています。
生活必需品の厳しい制限
さらに、空爆が続く中で、ガザでは生活必需品の制限が厳しい状況下にあります。必須の医療物資や調理用のガス、燃料、そして人々の命をつなぐ飲料水に関する供給設備も不十分な状態です。物資は厳しく制限されているため、ガザの人々は日々生き延びるのに苦労しています。
ユニセフの取り組みと支援
とはいえ、ユニセフはこの困難な状況においても、以下のような成果を上げています。まず、医療と保健分野では、特に支援が届きにくい北部地区への人々の帰還をサポートし、予防接種も含むプライマリ・ヘルスケアを拡大しました。さらに、衛生環境の改善を目指して、毎月1,000トンの固形廃棄物を排除し、約100万枚の毛布と子ども用防寒着を配布しています。
また、緊急修繕を行い、飲料水道、ポンプ場、下水道の整備も進めましたが、パレスチナの方々は自ら創意工夫を凝らし、必要な資材を工夫して命綱を復旧させています。現在、ガザ全域に70以上の栄養不良の子どもを支援する施設も設けられ、栄養危機は少しずつ後退しているとの報告もあります。
未来への希望と課題
しかし、2年間にわたる戦争の影響は計り知れず、子どもたちはいまだに恐怖に怯えています。この現状が続く限り、彼らの心の傷はさらに深まり、癒しが難しくなることでしょう。停戦による爆撃の減少は評価されるものの、それだけでは不十分です。エルダー広報官は「真の安全が必要であり、支援への障害を取り除かなければならない」と訴えています。
彼は、ガザにおける子どもたちの命を取り戻すためには、医療搬送の増加や、状況改善に向けた国際社会の協力が不可欠であると強調しています。このままでは避けられない命の危険が、我々の目の前で進行しているのです。
国際社会の協力が求められる中、ユニセフは「ガザ人道危機 緊急募金」を呼びかけています。必要な支援を届けるため、皆様のご協力をお願い申し上げます。
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ユニセフと日本ユニセフ協会
ユニセフは、全ての子どもたちが権利を持ち、健やかに育つことを支援する国連機関です。日本ユニセフ協会は、ユニセフの活動を国内で代表し、募金活動や広報を通じて支援を行っています。詳細は
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