株式会社ネクスタ、約8億円の資金調達を実施
製造業向け基幹業務クラウド「SmartF」を展開する株式会社ネクスタ(本社:大阪府大阪市北区)は、シリーズBラウンドのファーストクローズとして約8億円の資金調達を発表しました。この調達により、今後予定されているセカンドクローズや融資を合わせて、総額約13~14億円の資金を見込んでいます。この資金は製品の開発や人材の採用、組織体制の強化に使用されます。
製造業の現状とネクスタの取り組み
日本の製造業は人手不足といった多くの厳しい課題に直面しており、依然としてアナログシステムが主流であったり、高額なカスタマイズを要するシステムが多かったりします。そのため、業界全体のデジタル変革(DX)が進展しにくい状況が続いています。ネクスタはこのような背景を持つ製造業の共通プロセスを体系化し、フルカスタマイズ不要で導入できるSaaS型のクラウドシステム「SmartF」を開発しました。
SmartF導入事例
最近の成功事例として、SmartFの導入によって大幅な生産性の向上が実現し、1人当たりの売上が1.5倍になった事例があります。この成功は、従業員の意識改革と無駄の削減によるものです。
ネクスタの急成長
ネクスタの事業は急成長を遂げており、現在の従業員数は約120人に上ります。さらに月次平均売上も7倍以上に成長しています。SmartFは中小・中堅製造業を対象としており、業種を問わず導入可能な汎用型クラウドとして展開しています。この市場は未デジタル化率が7割を超えるなど、デジタル化が難しい分野ですが、ポテンシャルは1.8兆円とも言われています。
今後の戦略とリコージャパンとの提携
今後、SmartFの新機能として販売管理機能やSFA機能などが追加され、製造、営業、経営のすべてを網羅するオールインワンの基幹業務システムへと進化します。また、リコージャパン株式会社との資本業務提携により、全国的な展開も加速される見込みです。
リコージャパンは、製造業のDXに欠かせない要素を持ち、SmartFの販売や導入支援を内製化していく体制を整えています。この提携により、両社の強みを活かしたビジネスモデルが期待されています。
投資家のコメント
リコージャパンの執行役員、宮本氏は製造業が日本経済の基盤である点を強調し、SmartFは中小製造業の成長に不可欠なソリューションであると述べています。様々な投資家からの支持が集まる中、ネクスタはさらなる成長を目指しています。
今後のイベント
12月9日には「製造業DXカンファレンス2025」を大阪で開催し、実際にDXを実現した中堅・中小製造業の関係者が登壇し、経験や成果を語る予定です。また、12月19日にはオンラインカジュアルMeetUPを実施し、ネクスタの取り組みや資金調達の影響について語る機会も設けられています。参加は事前登録制で、興味のある方はぜひご参加ください。
結論
株式会社ネクスタは、製造業のデジタル化を進めるための資金調達と提携を通じて力強い成長を遂げています。今後の展開から目が離せません。