環境に優しいレーザ乾燥技術「WiDRY」による新サービス開始

武蔵精密工業株式会社のグループ企業である株式会社ワイヤードは、新たにレーザ乾燥試作機「WiDRY（ワイドライ）」のサービスを始めました。この革新的な技術は、ロールtoロールの塗工プロセスに特化しており、顧客のニーズに応じた試作を行える環境が整っています。

「WiDRY」の最も大きなメリットは、従来の温風乾燥方式に比べて卓越したエネルギー効率を誇る点です。これにより、工業用乾燥過程における電力消費の大幅な削減が期待されており、企業は環境負荷の軽減に寄与することが可能になります。また、この技術により、乾燥炉のサイズを縮小でき、設備の設置スペースも大幅に削減されることが見込まれています。これらの特長は、カーボンニュートラルを目指す企業にとって非常に魅力的です。

ワイヤード社では、さまざまな塗料や基材に対して異なる条件が必要であることから、実用化に向けて各種トライアルが不可欠です。そのために、社内の塗工・乾燥装置を利用し、複数のレーザヘッドを搭載可能な試作機を構築しており、顧客の多様な要望に応じた柔軟な対応が可能です。

実際、すでに蓄電池分野の有力な顧客との協力で事前テストが進んでおり、今後は本格的な量産体制への移行に向けた検証を進めていきます。このように、レーザ乾燥の技術は、さまざまな産業分野への適用が期待されるため、今後も新たな試作サイトの開設や機器の納入支援を通じて、お客様のニーズに応えていく所存です。

武蔵精密工業は、電動や自動運転技術の開発にも積極的です。四輪および二輪車向けにデファレンシャルやトランスミッションギヤなどの製品を提供しつつ、持続可能な未来に向けた新しいエネルギーソリューションの開発にも注力しています。さらに、SDGsに基づく幅広い取り組みを通じて、社会的責任を果たす姿勢を貫いています。

今回の「WiDRY」の導入は、業界における乾燥プロセスの革新とともに、環境への負担を軽減するための重要な一歩として位置づけられています。今後も技術の進化に注目が集まる中、ワイヤード社はその挑戦を続けてまいります。