フィジーで進化する持続可能な旅のスタイル
フィジーは、2025年の「海と環境を考える月」に向け、持続可能な旅行体験を提供する取り組みが進行中です。この取り組みは、旅行者自身が地球環境と地域社会に優しく貢献する機会を創出しています。
「ロロマ・アワー」とは
フィジー政府観光局が立ち上げた「ロロマ・アワー」は、フィジー滞在中に参加できるプログラムで、地元の環境保護に役立つアクティビティを含みます。このプログラム名の「ロロマ」はフィジー語で「愛」「思いやり」を意味し、旅行者が「野生動物の保護」「地域社会への還元」「サンゴ礁の保護」「海岸線の保護」といった4つの柱に基づく活動に1時間参加することを推奨しています。
2025年の目標は、旅行者が年間で累計5,000時間のボランティア活動に参加することです。実際のデータでは、開始から1ヶ月で613時間がすでに活動に捧げられました。この内訳には、174時間が野生動物の保護、111時間が地域社会への還元、193時間がサンゴ礁の保護、135時間が海岸線の保護に使われています。これにより、610本のサンゴの移植、106本のマングローブの植樹、49.97kgのごみ回収が実現しました。
ワールド・オーシャンズ・ウィーク
6月には「ワールド・オーシャンズ・ウィーク」がプランテーション・アイランド・リゾートで初めて開催されました。このイベントでは、宿泊者向けのサンゴを用いたコーラルブーケ作りやシュノーケリングツアー、子供向けフィッシュハウス作り、サンゴ礁植付け体験など、多彩なアクティビティが用意されました。また、特に注目を集めたのは、世界的に評価される「BULAリーフ」の1周年を祝うイベントです。このリーフは、ユネスコの「希望のサンゴ礁」プログラムの一環として、現地のNGOと協力して設置されたサンゴ礁再生プロジェクトです。
地元リゾートの取り組み
リクリク・ラグーン・リゾートでも、宿泊者と共にマングローブの植樹を行うなど、環境保全活動が進められています。
また、インターコンチネンタル・フィジー・ゴルフリゾート&スパでは、ナタドラ・ビーチで定期的にビーチ清掃を実施し、参加者には地元のコーヒーやドリンクバウチャーが提供されるなど、旅行者が楽しく参加できる仕組みが整えられています。
フィジー政府観光局の役割
フィジー政府観光局は、「幸せあふれるフィジー」というメッセージのもと、観光業の推進に努めています。そして、フィジーの持つ自然、文化、コミュニティとの関わりを重要視し、訪れる人々に新たな体験を提供しています。公式ウェブサイトやSNSでは、こうした取り組みについても紹介されています。ぜひチェックしてみてください。
結論
このようにフィジーでは、旅行者が自然環境保護に参加し、楽しみながら活躍できる取り組みが広がっています。「ロロマ・アワー」や「ワールド・オーシャンズ・ウィーク」を通じて、誰もが地球環境を守るための一助になれるチャンスが増え、未来に向けた持続可能な旅行スタイルが確立されてきています。