広告業界における新たな可能性 - TimeTree Adsとドコモの連携
株式会社TimeTree(東京都新宿区)が、株式会社ドコモ・インサイトマーケティング(以下、DIM)および株式会社インテージと協力し、広告配信プラットフォーム「TimeTree Ads」における新たな取り組みを発表しました。これは、DIMが提供する「ドコモ データクリーンルーム」(以下、ドコモ DCR)のデータを活用した新しい広告分析の枠組みです。この連携により、TimeTreeの予定データとドコモ&インテージのデータを効率的に組み合わせることで、より深いユーザーインサイトに基づいた分析が可能になります。
背景と目的
最近、広告業界では3rd Party Cookieの利用が厳しくなり、これまでのマーケティング戦略が大きな影響を受けています。TimeTreeは、6000万以上のユーザーから得られる1st Partyデータを基にしたユニークな広告配信をこれまで行ってきました。しかし、これに加えてドコモとインテージの知見を活用することで、さらなる広告のターゲティング精度を高める狙いがあります。特に、ドコモが保有する1億以上のdポイントクラブ会員から得られるデータは今後のマーケティング戦略に大きな影響を与えるでしょう。
今回の連携では、プライバシー保護を考慮したもとでデータを匿名化し、ユーザーの個人情報が特定されることはありません。これにより、広告主はユーザーの行動や嗜好に基づいた深い理解が得られるようになります。
新たな分析の手法
ドコモ DCRとの統合により、TimeTree内で広告に触れたユーザーの行動分析が極めて可能になります。具体的には、広告に接触またはクリックしたユーザーの行動をトラッキングし、その結果を基に顧客理解を進めることが期待されます。例えば、特定の広告を見たユーザーが実際に訪れたイベント会場や商業施設のデータを分析することで、より精緻な広告戦略を構築するための道筋が見えてきます。
初期分析の結果
連携開始にあたり、初期分析も行われています。この中で、TimeTree内で「国内大手テーマパーク」の予定を登録したユーザーと、そのテーマパークの位置情報を持つユーザーのデータを比べたところ、予定データと来訪者数には高い相関関係(相関係数0.896)が確認されました。さらに、予定データに基づく行動転換率も94.5%という高い数値を示しており、ユーザーの予定が実際の行動に直結する強い影響を持っていると言えます。
広告配信の未来
TimeTree Adsは今後もドコモ DCRを活用し、企業の顧客理解をより深め、マーケティングの活動を支援していく方針です。TimeTree独自の予定データを最大限に活用し、未来の行動に密接に結び付いた広告ソリューションを提供します。これにより、広告主は効率的かつ効果的なマーケティング活動を実現することが可能となります。
まとめ
このような取り組みにより、広告業界は新たなフェーズに突入します。TimeTree Adsとドコモの連携によって、今後も魅力的で効率的な広告配信の実現が期待されています。より多くの企業がこの新しい枠組みを活用し、マーケティング活動が活性化されることを願っています。