フィリピンの子どもたちに希望を届ける新しい支援の形・Chosen

世界中の子どもたちに支援の手を差し伸べるための新しい取り組み、Chosen（チョーズン）を知っていますか？このユニークな支援プログラムは、子どもたち自身が自分の支援者（チャイルド・スポンサー）を選ぶことができる新たな試みです。日本では2021年から始まり、数々の特別な絆と物語を生んできました。

出会いの始まり

Chosenの大きな特徴は、支援者が一方的にチャイルドを選ぶのではなく、支援を受ける子どもたちが自分のスポンサーを選ぶという点です。この仕組みは、2019年にアメリカのワールド・ビジョンで導入されました。子どもたちにとって、「私が選んだ人」という感覚は大きな自信となり、自分の未来を切り開く力にもつながります。

フィリピン・サマール島の現状

今年の支援先として選ばれたのは、フィリピンのサマール島です。この地域は国内でも貧困率が高く、自然災害にも弱いという厳しい環境にあります。義務教育を終えられる子どもはわずか3割で、経済的な理由から学校を辞めるケースや早婚の選択を強いられる女の子も多くみられます。

Chosenがもたらす喜び

Chosenはただの支援プログラムではありません。実際に選ばれた支援者たちの声によれば、「選ばれる」という体験は自分自身にも新たな価値を与えてくれるものです。ある参加者は、自分を選んでくれた子どもが「守ってくれそうだから」と言った理由で選んでくれたことに感動し、自身の支援活動への意欲が一層高まりました。このように、Chosenは選ばれることの喜びを新たに体感させてくれるものなのです。

参加方法と募集要項

Chosenによる支援は、2025年にフィリピン・サマール島の子どもたちを対象に行われます。募集人数は400名限定で、申し込み締切は5月31日です。参加者は全てのチャイルドとの交流ができ、手紙や現地訪問などを通じて、支援の成果を実感できます。支援の仕組みは従来のチャイルド・スポンサーと同様ですが、選択のプロセスが革新的なものとなっています。

ワールド・ビジョン・ジャパンは、選ばれた参加者からの支援金を通じて、子どもたちの貧困、教育、水衛生などの改善に取り組んでいます。この貢献により、持続可能な開発目標（SDGs）にも寄与することができます。