子どものゲーム利用に対する保護者の懸念と対策
昨今、子どものゲーム利用が増えている中で、保護者が抱える不安が浮き彫りになっています。アクトインディ株式会社が運営する「いこーよ総研」が実施した最新のユーザーアンケートから、子どものゲーム利用における実態と保護者の意識が明らかになりました。
保護者が感じる不安の実態
調査の結果、保護者が最も心配することで多かったのは「目が悪くなる」の69%。視力の低下を気にする声が多く寄せられました。次に、「ゲーム依存症」の懸念が61%。子どもがゲームに依存してしまうリスクを心配する保護者の姿が見て取れます。さらに、41%の保護者は「ゲームの課金」にも注目しており、高額な支払いトラブルが起こることへの不安が広がっています。
この他にも、学業や生活面への影響についても心配の声が多くなり、「学業への支障」と「ゲーム以外への興味関心の減少」という点がそれぞれ39%、37%という結果に。安全面では「犯罪に巻き込まれること」や「暴力的、性的なゲームからの悪影響」にも不安を感じる保護者が多いことが分かりました。
制限を設けている家庭の多さ
こうした不安を背景に、保護者たちはどのようなルールを設定しているのでしょうか。調査によると、「ゲームをする時間の長さ」に関する制限を設けている家庭が66%と最も多く、次いで「料金や課金の制限」が51%、「ゲームの種類の確認・制限」が44%という結果に。子どもがゲームを安全に楽しむための工夫がされている様子がうかがえます。
また、家庭内のルールでは「ゲームをする場所の制限」や「相談できる関係の築き」が28%、27%となり、保護者がしっかりと子どもを見守る姿勢も見受けられます。さらに、22%の家庭ではオンラインゲームを禁止しているというデータもあり、オンラインでの危険を避けるための対策が講じられています。
ゲームをしない理由と導入のタイミング
では、ゲームをまったくしていない家庭では、どのような理由があるのでしょうか。「子どもがまだ小さいから」という意見が74%と最も多く、小さい子どもにはデジタルゲームよりも他の遊びが適しているとの考えが反映されています。次に「ゲーム依存症が心配」という理由が34%、「目が悪くなるのが心配」という意見が30%と続きます。
また、ゲームを始める時期について尋ねたところ、最も多かったのは「子どもがやりたいと言い出したら」であり、他にも「小学校入学時」といった考え方を持つ家庭もありました。家庭ごとの価値観や状況に応じたルールが求められることが理解されます。
まとめ
この調査から、保護者が子どものゲーム利用に関して多くの懸念を抱いていることがわかりました。視力低下や依存問題、学業への影響などの懸念は根強く、保護者たちは様々な対策を講じています。同時に、「まだ小さいから」といった理由でゲームを控える家庭も多く、子どもが安全で健康的な環境の中で遊ぶことの重要性が再確認されました。
今後も、家庭内でのコミュニケーションを強化し、子どもが適切なゲーム利用を行えるよう、保護者たちが努めていくことが大切です。子どもたちが楽しみながらも安全にゲームと向き合える環境作りに期待が寄せられていきます。