寄付の信頼性を可視化する『グッドギビングマーク制度』
公益財団法人日本非営利組織評価センター(JCNE)が発表した新たな認証制度「グッドギビングマーク制度」が、2025年6月2日よりNPO法人からの申込受付を開始することを発表しました。これにより、寄付者が「信頼の確認ができる団体」を見つけやすくなり、安心して寄付できる環境づくりが進むことになります。
背景:寄付への安心を届ける取り組み
近年、日本において寄付文化は少しずつ広がってきていますが、依然として寄付者の中には「寄付先が信頼できるのか不明」や「寄付金が適切に使用されるのか心配」という声が多く寄せられています。こうした懸念に応えるため、JCNEは寄付を受けるNPOの信頼性を第三者が評価し、認証する「グッドギビングマーク制度」を設計しました。
「グッドギビングマーク」とは?
この制度の特徴は、NPOが寄付を受ける際に、情報開示や説明責任の実施、コンプライアンスやガバナンス体制の整備、さらには寄付金の使途に関する透明性が求められることです。これらの基準をクリアした団体には「グッドギビングマーク」が付与され、寄付者はそのマークをもとに信頼のおける寄付先を選ぶことができるようになります。
JCNE代表理事・佐藤大吾のコメント
佐藤理事は、阪神・淡路大震災や東日本大震災を背景に、多くの人々がNPOを支援し、寄付総額が1兆円を超えたことに触れつつ、「信頼できるNPOがどれか見分けがつかない」という問題が依然として存在することに疑問を呈しました。彼は、「グッドギビングマーク制度」を通じて、寄付者が安心して選べる寄付先を可視化することが重要であると強調しています。寄付者や企業の善意を確かな団体に届ける仕組みを広げていく考えを示しました。
今後の展望と制度の詳細
「グッドギビングマーク制度」は、今後も透明性と信頼性を高める取り組みを進化させます。具体的には、6月2日から開始される申込受付を経て、9月上旬には初めての認証団体が発表される予定です。また、寄付者からの法令違反や不祥事に関する情報を受け付ける通報窓口を設けており、迅速に対応できる体制を整えています。これにより、寄付者の信頼を守り、より良いNPO環境を構築していくことを目指します。
制度の詳細情報は、JCNEの公式ウェブサイトで確認可能です。今後、寄付プラットフォームや企業、メディアとの連携を強化し、グッドギビングマークの認知度向上に努めます。
審査スケジュール(予定)
- - 申込受付開始:2025年6月2日(月)
- - 第一弾認証団体発表:2025年9月上旬予定
団体概要
- - 団体名:公益財団法人 日本非営利組織評価センター(JCNE)
- - 代表者:佐藤 大吾(代表理事)
- - 所在地:東京都港区虎ノ門1-11-2 日本財団第二ビル3階
- - 設立:2016年4月
- - 公式サイト:JCNE公式サイト
新しい寄付文化の構築と、寄付の透明性を促進する「グッドギビングマーク制度」に期待が寄せられています。