集英社マンガアートヘリテージ 開廊1周年記念展
2024年11月26日、東京の麻布台ヒルズで集英社マンガアートヘリテージのギャラリーが開廊1周年を迎えます。この特別な機会に、これまでに発表されてきた様々なアートプリントが一堂に集められたコレクション展が開催されます。
開廊1周年を迎える意義
2021年3月にオンラインサービスをスタートした集英社マンガアートヘリテージは、2023年11月24日にリアルなギャラリーをオープンし、以来多くの訪問者を迎えてきました。開廊から1年を迎え、会場では「Real Color Collection」などの展示が計画されています。このプロジェクトは、アートにおける新たな表現方法を追求し、コミックスやマンガ雑誌では再現が難しい「リアルな色」を具現化しています。使用されるのは、美術館でも使われるベルベット・ファイン・アート・ペーパーで、A1〜A0サイズにプリントされています。
理想的なアートの再現
特に「Real Color Collection」では、池田理代子の名作『ベルサイユのばら』『オルフェウスの窓』などが展示され、坂本眞一の『イノサン Rouge』もその一部として取り上げられます。これらの作品は、印刷技術の革新によって色鮮やかに再現されており、訪れる人々に感動を与えることでしょう。
モノクロ表現の魅力
さらに、「The Press」セクションでは大暮維人や他の作家のモノクローム作品が展示されます。活版印刷技術を用いてプリントされた作品は、印刷面が沈み込む独自の表面感を持ち、マンガ本来の表現に立ち返ることができます。希少性の高い印刷機を使用したこのプロジェクトは、かつての印刷技術を後世に伝える役割も果たしています。
アートとグラビアの融合
また、田名網敬一の作品『TANAAMI!! AKATSUKA!!』は、2021年末で終了した日本の出版におけるグラビア印刷をテーマにしています。巨大な印刷機を使用したこの作品は、田名網自身の希望により、赤塚不二夫とのコラボレーションによって制作されました。
千年先へ伝えるアート
久保帯人の『BLEACH』に関する展示も見逃せません。「The Millennium」と名付けられたこのプロジェクトでは、千年先の未来にその作品を届けることを目的としています。京都で手漉きの美濃紙にコロタイプ印刷されたこの作品は、ギャラリー内の茶室・阿庵に展示されています。
映像作品の上映
コレクション展に合わせて、これまでに制作された様々なムービーも上映される予定です。これにより、アートと映像の二重の体験を通じて、訪問者はより深く作品に触れることができるでしょう。
訪問のご案内
展覧会は期中に展示替えが行われるため、何度でも訪れる楽しみがあります。ただし、既に完売となった作品もあるため、来場前にはチェックをお忘れなく。ギャラリーへのアクセスは、地下鉄日比谷線の神谷町駅から徒歩約1分と非常に便利です。営業時間は11:00〜20:00、休廊日については公式ウェブサイトでご確認ください。
この機会に、集英社マンガアートヘリテージのギャラリーを訪れ、多彩なアートの世界を存分に楽しんでみてはいかがでしょうか。